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Philip の ちょっといい話

思いわずらいからの解放

 J.C.Penney はその名で知られるデパートのオーナーでしたが、1929年に株が大暴落した時、彼はあることに関わったため、大変な苦境に立たされました。眠れない日が続き、死の恐怖にとりつかれ、神経をやられ、シングル(帯状疱疹)にかかってしまいました。あまりに激しい痛みのため、彼は入院を余儀なくされました。身体的にも、精神的にもまいってしまった彼は、とうてい翌日の朝までは生きていられないと感じ、妻と息子に遺書を書きはじめました。彼は、死という怪物が病院の廊下を歩いて彼の部屋に近づいてくるのを感じていたのです。

 しかし、彼は生きて、次の日の朝を迎えることができました。そして、病院のチャペルからの歌声が、廊下を伝わって、彼の耳に届いたのです。それは「神は、あなたを、顧みてくださる」と歌っていました。そして、聖書朗読と祈りの声も聞こえてきました。その時、彼の身に不思議なことが起こりました。彼は、その時のことをこう言っています。「それは、良く説明できないことで、奇蹟としか言いようがありません。その時、私は、突然、洞窟の暗闇から暖かい光の中に入れられたように感じました。地獄からパラダイスに引き上げられたかのようでした。今まで感じたことがなかったほどの大きな神の力を感じたのです。その時から今にいたるまで、私の人生から思いわずらいがなくなりました。」

 このような体験は J.C.Penney ひとりだけのものではありません。数多くの人々が、神の言葉を聞き、神に信頼した時、今まであんなに心配していたこと、恐れていたことが、嘘のように消えてなくなり、神からの平安で心が包まれるという体験をしています。状況が良くなったから、恐れが消え去り、平安がやってきたのではないのです。状況はあいかわらず同じでも、あるいはもっと悪くなっていく最中でも、神に頼るなら、私たちは神からの平安を得ることができるのです。そして、その平安によって、混乱した状況の中でもしっかりと立って、解決へと向かっていくことができるようになります。「あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配してくださるからです。」(ペテロの手紙第一、五章七節) あなたのことを常に顧みていてくださっている神に信頼し、思いわずらいから解放されましょう。

(2003年7月)

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