Linux Memo

【Goldendict と辞書データベース】7-6-2020

辞書サーバー用を使うために、サーバー dictd と、ターミナルで使うクライエント dict と、辞書作成ツール dictfmt を、辞書と一緒にインストールしました。
```
$ sudo apt install dict dictd dictfmt dict-freedict-eng-jpn dict-freedict-jpn-eng 
```
辞書データベースは /usr/share/dictd にインストールされていました。ターミナルで
```
$ dict -I
```
とすると、インストールされているデータベースが次のように表示されました。
```
 Database      Headwords         Index          Data  Uncompressed
  fd-eng-jpn      28680        496 kB       1200 kB       2850 kB
  fd-jpn-eng     375820       8781 kB       8695 kB         36 MB
```
/etc/dictd/dictd.conf などを設定することなく、すぐに dict を使って辞書を見ることができました。
Goldendict で辞書サーバーに入るには、編集→辞書→DICT servers のパネルの「アドレス」に
```
dict://localhost
```
と入れるだけです。英和辞書も、和英辞書も使うことができました。
しかし、dict を使ってターミナルで辞書を引くのでなければ、ローカルでわざわざ辞書サーバーを使う必要はないので、辞書データベースを「辞書」として登録してみました。Goldendict で編集→辞書→ソース→ファイルと進み、「辞書ファイルを検索するパス：」に/usr/share/dict を「追加」し、「今すぐ再スキャン」をクリックしてから、「辞書」パネルを開くと、二つの辞書が登録されていました。
dict 辞書データベースがそのまま Goldendict の辞書として使えることがわかりましたので、次は英辞郎のデータを dict 辞書データベースに変換して使うことを試してみたいと思います。

【英辞郎を dict 辞書に】7-13-2020

私の手もとには「英辞郎第二版」から取った eijiro81.txt という古いデータがあります。まず、utf-8 に変換して、中身を調査してみました。
```
■agreeable  {形-1} : 喜んで同意｛どうい｝［賛成｛さんせい｝］する◆【用法】前置詞 to を使って賛同の対象を表す。■・He's agreeable to the plan. 彼はその計画に賛同的だ。
```
上記のように、一項目が一行でしるされています。見出し語は "■" と " : " で囲まれています。dictfmt に「見出し語が ":" で囲まれている Jargon 形式のファイルを dict データベースに変換するオプションがあるので、英辞郎データ→UTF-8 テキスト→Jorgon テキスト→dict データベースとインデックスファイル→データベースの圧縮の順で作業を進めることにしました。
このために次のコマンドを使いました。
```
$ nkf -w eijiro81.txt > eijiro.utf8
$ cat eijiro.utf8 | perl -p -e 's/^■/:/;s/ : /:\n/;s/◆/\n/g;s/■・/\n/g' > eijiro.jargon
$ dictfmt --utf8 -s "英辞郎" -j eijiro < eijiro.jargon
$ dictzip eijiro.dict
```
このようにして出来た eijiro.dict.dz と eijiro.index を /usr/share/dictd にコピーしました。Goldendict で辞書の「再スキャン」をすると、インデックスが作り直されました。
本来はひとつの項目であるべきものが、ばらばらの見出し語で出てくるなどの不備はありますが、もとのデータがそうなので、いたしかたありません。一応は使えそうです。

【LosslessCut】7-20-2020

ビデオ画像の切り出しを簡単に行うことができる LosslessCut が AppImage になりました。Version 3.22.3 を 5月から使っています。LosslessCut の画面にファイルをドロップし、切り取りたい部分のはじめとおわりを「指マーク」で指定し、「Export」をクリックするだけで、ビデオの必要な部分を切り出すことができました。しかも、それがとても「早い」のです。ビデオの編集アプリは、ファイルの保存にとても時間がかかるのですが、LosslessCut なら、作業をサクサクと進められます。
LosslessCut には、画像の切り出し以外の様々なツールがあります。「Extract Streams」は、映像と音声を別々に出力してくれます。「Convert to supported format」では、特殊なフォーマットのビデオを標準フォーマットに変換してくれます。以前は Winff を使って、これらのことをしていましたが、LosslessCut では「ドラッグ＆ドロップ」でできるのが便利です。

【Zoom Q2n 4K ビデオカメラ】7-27-2020

Zoom というと、ビデオ会議の zoom.us を思い起こすほど、Zoom ビデオ会議が普及しましたが、きょう話題にするのは、日本の音響機器メーカー zoom.co.jp です。
ウェブカメラとしても使える、手頃なビデオカメラを探していましたら、Zoom Q2n 4K というものを見つけました。この会社の音響器機は評判がよく、これは XYステレオマイクを搭載しており、これなら録音に使うのにもよいと思い、購入しました。誰かが、レビュー記事に書いていたように、「カメラ付きマイク」といった形をしています。
これを手にして、最初にウェブカメラとして使えるかどうか試してみました。USB ケーブルで PC とつなぐと、「WEB カメラ」という選択肢がカメラの画面に出たので、ボタンを押して「確認」しました。ビデオ会議の ZOOM でも、OBS Studio でも、設定なしですぐ使えました。しかし、画質がよくありませんでした。私が手にしたものは、ファームウェアが 1.04 だったのですが、1.10 にアップデートしたら、格段に画質がよくなりました。
カメラレンズは150°の広角レンズで、WIDE のまま使うと、魚眼レンズのようになって、画像が歪みます。TELE にすると画像が荒くなります。0 に設定した場合、カメラをかなり顔に近づけないと、顔が小さく写ってしまいます。私は 0 と TELE の間に設定して使っています。ウェブカメラとして使う場合の画質はあまり期待しないほうがよいようです。
USB マイクとして使い、Audacity で録音してみましたが、きれいに録音できました。マイクとして使うときはレンズにキャップをしたほうがよく、ストラップのついたキャップが付属しているのはうれしいことでした。ただ、USB マイクやウェブカメラとしてして使っているとき、それをカメラ側で切断すると、PC も、カメラもフリーズしてしまうことがあります。PC 側のソフトを終了し、それからカメラを操作したほうが安全です。
これは小さくて軽いのはいいのですが、ちょっとしたことでボタンを触ってしまうので、取扱いに注意が必要です。落としたりするとすぐ壊れそうで、持ち運ぶときには、しっかりしたケースに入れたほうがよいと思います。三脚などに固定して使うにはいいかもしれませんが、持ち運ぶには、もうひと回りおおきくても、扱いやすく、頑丈なもののほうがよいように思いました。

【unoconv】8-3-2020

odt 文書からテキストファイルを作るのに、odt ファイルをLibreOffice で開き、全選択し、それをコピーし、テキストファイルにペーストすれば良いのですが、それをコマンドラインで行うには
```
$ libreoffice --headless --convert-to txt SAMPLE.odt
```
とすれば良く、
```
$ libreoffice --headless --convert-to txt *.odt
```
とすれば、一括変換もできます。
しかし、この方法ではテキストファイル名は odt ファイル名のままで、別のファイル名にすることはできませんし、複数の odt ファイルをひとつのテキストファイルにまとめて出力することができません。けれども unoconv なら次のようにしてできました。
```
$ unoconv --stdout -f txt *.odt >> temp.txt
```
pdf への変換も unoconv なら
```
$ unoconv -f pdf SAMPLE.odt
```
でできます。また、画像から pdf への変換もできます。
```
$ unoconv -f pdf image.png
```
ただし、複数の画像をひとつの pdf 文書に出力することと、複数ページのpdf をページごとの画像に出力するのはできませんでした。これをするには、pdftk か、ilovepdf.com のオンライン変換サービスを使う必要があります。
ただし odp のスライドなら複数ページに出力できます。
```
$ unoconv -f pdf SAMPLE.odp
```
文字情報を取り出したいときは、直接テキストファイルには変換できないので、html ファイルに変換してからにしました。
```
$ unoconv -f html SAMPLE.odp
$ unoconv -f txt SAMPLE.html
```

【GraphicsMagick】8-10-2020

コマンドラインの画像プログラム ImageMagick のかわりに GraphicsMagick を apt で入れました。
```
$ sudo apt install graphicsmagick-imagemagick-compat
```
使い方は ImageMagick と同じですが、ImageMagick なら
```
$ convert image.png image.jpg
```
で画像タイプを変換できましたが、GraphicsMagick の場合は
```
$ gm convert image.png image.jpg
```
としなければなりません。convert は、コマンド gm の機能オプションとみなされるわけです。このほうが論理的でいいと思いました。
GraphicsMagick の機能は、ImageMagick とほぼ同じで、機能の一覧は
```
$ man gm
```
で見ることができます。私がよく使うのは
```
gm convert　 画像のサイズやタイプなどを変換する
gm display　 画像を表示する
gm identify　画像の情報を得る
gm mogrify　 画像を変形する
```
ぐらいですが、convert だけでも、たくさんのオプションがあり、試したことのないものがたくさんあります。gm ＜function＞を使うメリットは、一括変換ができる点にあるので、いままで gimp でやっていた作業をどの程度まで、gm ＜function＞でできるか試してみたいと思っています。

【python でローカル・サーバー】8-17-2020

私は apache2 でローカルサーバーを動かし、html や css、cgi の動作を確認してから、ウェブ・サーバーにアップロードするようにしています。最近は python で cgi プロブラムを試していますが、そのようなとき、簡単にローカルサーバーを立ち上げる方法があるのを知りました。任意のディレクトリーに cgi-bin フォルダーをつくり、そこに python で書いたプログラム・ファイルを置いて、実行属性を与えました。それから、そのディレクトリーでターミナルを開き、次のコマンドを与えました。
```
$ python -m http.server --cgi 8000
```
それからブラウザで
```
http://localhost:8000/index.html
```
とすると、ローカルホスト上で cgi の動作テストができました。手軽で便利でした。

【Synology DS Cloud Sync】8-24-2020

Google Drive と PC を同期させるため 5ドルで overGrive を購入しましたが、同期がスムーズではなかったので、Synology DiskStation の Cloud Sync 機能を試してみました。これは、Google Drive や Dropbox と接続して、DiskStation 内のフォルダーと同期させるものです。PC からDiskStation 内のフォルダーにアクセスして、そこにファイルを追加したり削除したりすれば、Google Drive や Dropbox でもファイルが追加されたり、削除されたりします。この方法ですと、同期ばかりでなく、Google Drive や Dropbox のファイルのバックアップもとることができるので、一石二鳥です。
Cloud Sync の設定は DSM のグラフィカル・ユーザー・インターフェースで簡単にできました。快適に使えます。今までなぜこの機能を使わなかったのだろうと思いました。
ところで、DS220+ が発売されました。DS218+ の後継機種です。DS に続く「2」はドライブベイの数で、次の「20」は発売年を表すようです。DS218+ から2年ぶりのアップグレードとなるわけです。DS218+ は 2016年発売の Intel Celeron J3355 を使っていますが、DS220+ は 2019年発売の Intel Celeron J4025 を使っています。どちらも Dual-Core ですが、J4025 のほうが性能は上です。
もう100ドル足すと、DS720+ が買えます。こちらは Intel Celeron J4125 Quad-Core を使っています。J4025 と J4125 とのコアあたりの性能はあまり変わらないようです。選ぶなら、DS220+ のほうが現実的だと思います。DS220+ はビジネス用ですが、家庭用の DS220j もあります。CPU は Realtek RTD1296 で Quad-Core です。
今使っている DiskStation は DS111 という、ドライブ・ベイがひとつしかないエントリー・レベルのものですが、ファイル、ビデオ、またウェブ・サーバーとして、10年間休みなく動いてくれています。アップグレードするときには DS220+ なら、もっとサクサク動くかもしれませんが、予算的には DS220j で我慢しようかとも思っています。DS220+ は300ドルですが、DS220j なら半額に近い 170ドルです。

【SQLite3】8-31-2020

英和辞典データ ejdict を SQL のデータベースに加工した ejdict.sqlite3 を手に入れました。これを参照するには SQLite3 が必要ですので、
```
$ sudo apt install sqlite3
```
で、sqlite3 を導入しました。これは MySQL と違って、インストールした直後から、設定なしで、すぐ使えました。
まず、次のようにして ejdict.sqlite3 と接続しました。
```
$ sqlite3 ejdict.sqlite3
```
それから、データベースの構造を調べました。
```
sqlite> select * from sqlite_master;
```
「テーブル名」が items、各「レコード」には item_id, word, mean, level の「フィールド」があることが分かりました。
試しに最初の 5行（レコード）を次のようにして表示してみました。
```
sqlite> select * from items limit 5
```
単語の登録数は次のようにして調べました。
```
sqlite> select count(word) from items;
```
48,290 ありました。
単語を調べるには
```
sqlite> select * from items where word="apple";
```
としました。"apple" から始まる単語をすべて調べるのには
```
sqlite> select * from items where word like "apple%";
```
としました。
sqlite3 の終了は
```
sqlite> .exit
```
でできました。sqlite3 は python からコントロールできるようなので、「辞書検索」や「データベース登録」のプログラムを作れそうです。

【Python で SQLite3 を使う】9-7-2020

SQLite3 の使い方が少し分かったので、これを Python で使ってみることにしました。SQLite3 を使うにはモジュールが必要ですので、Python スクリプトのはじめに、
```
import sqlite3
```
と記入しました。使用するデータベースを ejdict.sqlite3 とし、これへの接続は次のようにしました。
```
conn = sqlite3.connect("ejdict.sqlite3")
c = conn.cursor()
```
テーブル名 items の各レコード（行）には、item_id, word, mean, level というフィールド（列）があり、見出し語は word に、定義は mean に入っています。word に "apple" を含むレコード（行）を見つけるために、次のように命令文を実行し、結果を rows に代入しました。
```
input_word = "apple"
rows = c.execute("select * from items where word='{}'", "apple")
```
各レコード（行）の各フィールド（列）のデータは row[1], row[2] の値を参照して、表示しました。
```
for row in rows:
	print("{} {}\n" .format(row[1],row[2]))
```
ここまでできたら、あとは、input_word を input 関数をコンソールから入れるようにすれば、任意の英単語を調べることができます。私は input 文をループの中に入れ、何も単語を入れなければプログラムを終了するようにしました。次がプログラムの全体ですが、プログラム終了の前にデータベースとの接続を終わらせるコマンド（conn.close）を入れてあります。
```
import sqlite3
 
def find_definitions(input_word):	
	rows = c.execute("select * from items where word='{}'" .format(input_word))
	for row in rows:
		print("{} {}\n" .format(row[1],row[2]))
	return
 
conn = sqlite3.connect("ejdict.sqlite3")
c = conn.cursor()
while True:
	input_word = input("English Word >> ")
	if input_word == '':
		break;
	find_definitions(input_word)
conn.close()
```

【辞書検索プログラムの改良】9-14-2020

先週の辞書検索プログラムを改良して、[%] や [_] などの記号を使えるようにしてみました。
```
	rows = c.execute("select * from items where word='{}'" .format(input_word))
```
を次のように変えました。
```
	rows = c.execute("select * from items where word like '{}' limit 6" .format(input_word))
```
「word = ....」の代わりに「word like ....」にしただけです。こうすれば、「apple%」と入力すると、「apple」から始まる見出し語が apple, apple butter, apple green, apple-pie-order, apple-polish, applecart などのように表示されます。
そのあとに「limit 6」としたのは、「a%」などと入力した場合、あまりも多くの見出し語が表示されるのを避けるためです。「_」は任意の一文字に変換されます。これをうまく組み合わせれば、スペリングがはっきりしない英単語を捜すことができそうです。

class Color:
	BLACK          = '\033[30m'	#(文字)黒
	RED            = '\033[31m'	#(文字)赤
	GREEN          = '\033[32m'	#(文字)緑
	YELLOW         = '\033[33m'	#(文字)黄
	BLUE           = '\033[34m'	#(文字)青
	MAGENTA        = '\033[35m'	#(文字)マゼンタ
	CYAN           = '\033[36m'	#(文字)シアン
	WHITE          = '\033[37m'	#(文字)白
	COLOR_DEFAULT  = '\033[39m'	#文字色をデフォルトに戻す
	BOLD           = '\033[1m'	#太字
	UNDERLINE      = '\033[4m'	#下線
	INVISIBLE      = '\033[08m'	#不可視
	REVERCE        = '\033[07m'	#文字色と背景色を反転
	BG_BLACK       = '\033[40m'	#(背景)黒
	BG_RED         = '\033[41m'	#(背景)赤
	BG_GREEN       = '\033[42m'	#(背景)緑
	BG_YELLOW      = '\033[43m'	#(背景)黄
	BG_BLUE        = '\033[44m'	#(背景)青
	BG_MAGENTA     = '\033[45m'	#(背景)マゼンタ
	BG_CYAN        = '\033[46m'	#(背景)シアン
	BG_WHITE       = '\033[47m'	#(背景)白
	BG_DEFAULT     = '\033[49m'	#背景色をデフォルトに戻す
	RESET          = '\033[0m'	#全てリセット

必要なのは RED, BOLD, RESET だけですが、この定義表は役に立つので、全部載せておきました。実際のプロブラムでは、プロンプト部分は次のように記述しました。
```
	input_word = input(f"{Color.BOLD}{Color.RED}English Word >> {Color.RESET}")
```
「見出し語」と「定義」の部分は次のようにしました。
```
	for row in rows:
		index_word = row[1]
		definition = row[2]
		print(f'{Color.BOLD}', end='')
		print(index_word, end='')
		print(f'{Color.RESET}', end= '')
		print(' {}\n' .format(definition))
```

【Tkinter で Python CGI】9-21-2020

辞書検索プログラムがうまくいったので、いっきに CGI アプリを作ってみました。Python の CGI アプリを作るには Tkinter を使うのがいちばんやさしい方法のようでしたので、まず、apt で Tkinter モジュールを導入しました。
```
$ sudo apt install python3-tk
```
Google でネット上の記事を参照しながら作ったのが、次のスクリプトです。
```
import tkinter as tk
from tkinter import scrolledtext 
import sqlite3
```
この部分は、必要なモジュールの読み込みです。"from tkinter import scrolledtext" は結果を表示するテキストボックスにスクロール・バーをつけるためのモジュールです。

次は辞書検索の本体プログラムです。"word = entryWord.get()" で、メイン・ルーチンから入力した英単語を獲得しています。「結果を表示」では、"textResult.delete('1.0', 'end')" でいったん表示画面をクリアしています。

# ボタンを押したときの処理
def search_dic():
    # テキストボックスから英単語を得る
    word = entryWord.get()
    # データベースに接続
    conn = sqlite3.connect("ejdict.sql")
	# カーソール・オブジェクトの生成
    cur = conn.cursor()
    # SQLのコマンド
    sql = "SELECT * FROM items WHERE word LIKE ?"
    # 処理結果を格納（row[0] はインデックス）
    rows = cur.execute(sql, (word,))
    result = ""
    for row in rows:
        result += "【{0}】{1}\n".format(row[1],row[2])
    conn.close()
    # 結果を表示
    textResult.delete('1.0', 'end') 
    textResult.insert(tk.END, result)

このアプリを作ってから「検索」ボタンをクリックしなくても、リターン・キーを押すだけで「英単語」を入力したほうが楽なことに気付き、次を後で加えました。
```
# リターンキーを押したときの処理
def callback(event):
    search_dic()
```
ここからは GUI 画面の作成です。もとになる画面を "root" と名付けました。画面の上のほうに、「英単語: [（入力ボックス）] [（検索ボタン）]」のように、一列に並べたかったので、まずフレームを作りました。
```
# 画面を作成
root = tk.Tk()
root.title("英和辞書")
root.geometry("600x600")
# フレーム作成
frame = tk.Frame(root)
frame.pack()
```
"side='left'" を使って、Label, Entry, Button が横並びになるようにしました。検索ボタンが入力ボックスとくっつきすぎたので、"padx=16, pady=16" を使って上下左右の間隔を調整しました。
```
# フレームの中のパーツ
labelWord = tk.Label(frame, text='英単語: ', font = ("VL Gothic", 14))
labelWord.pack(side='left')
entryWord = tk.Entry(frame, font = ("VL Gothic", 14))
entryWord.pack(side='left')
buttonClick = tk.Button(frame, text='検索')
buttonClick["command"] = search_dic
buttonClick.pack(side='left', padx=16, pady=16)
```
「検索」ボタンを押さなくてもよいように、次を加えました。
```
# リターンキーを押した場合
root.bind('<Return>', callback)
```
結果の表示画面は次のとおりです。テキストボックスは最初 "tk.Text" を使いました。ボックスに入りきらないテキストはスクロールできますが、スクロールバーがついているほうが、わかりやすいので、"scrolledtext.ScrolledText" に替えました。
```
# スクロールバーの付いたテキストボックス
textResult = scrolledtext.ScrolledText(root, wrap = tk.WORD, width = 60, height = 20, font = ("VL Gothic", 14)) 
textResult.pack()
```
最後に画面を動かすための一行を入れて、やっと出来上がり。
```
# 画面を動かす
root.mainloop()
```

【CSV からデータフォームへの変換】9-28-2020

Python と sqlite3、それに Tklinker との組み合わせでいろいろできそうですので、以前 Perl で作ったアドレスブックを Python で書き換えてみようと思いたちました。アドレスブックのデータはすでに CSV で作成ずみですので、これをデータフォームに変換することから作業を始めました。
CVS ファイルをデータフォームに変換するには、CSV ファイルをテキストファイルとして読み、解析して、データフォームに書き込んでもよいのですが、pandas モジュールを使うと、簡単に出来ます。Ubuntu では apt で導入できます。
```
$ sudo apt install python3-pandas
```

私のアドレスブックのデータ myaddressbook.csv は次のように、「カンマ区切り」で 1行目にヘッダーがついています。

last_name,first_name,address,city,phone,email,comments
Smith,John,123 New Way,"Orange, CA 92867-2040",123-456-7890,jsmith@gmail.com,Zotac Co.

それで、python では read_csv() を使い、次のように記述しました。

import sqlite3
import pandas as pd
# csvファイルをデータフォームに取り込む
df = pd.read_csv('myaddressbook.csv')

次にデータベース myaddressbook.sql とテーブル contacts を作り、to_sql() でデータフォームを書き込みました。

# データベースを作成する
conn = sqlite3.connect('myaddressbook.sql')
# sqliteを操作するカーソルオブジェクトを作成
cur = conn.cursor()
# テーブル contacts に、読み込んだデータフォームを書き込む
# if_existsで、もしすでにテーブルが存在していたら、書き換えるように指示
df.to_sql('contacts', conn, if_exists='replace')

最後に終了を宣言して終わりです。

cur.close()
conn.close()

無事に myaddressbook.sql が出来ていました。データの構造を調べてみると次のようになって、おり、先頭に index が自動的に加えられていました。コラム名は、CSV ファイルの一行目の通りでした。
```
table|contacts|contacts|2|CREATE TABLE "contacts" (
"index" INTEGER,
  "last_name" TEXT,
  "first_name" TEXT,
  "address" TEXT,
  "city" TEXT,
  "phone" TEXT,
  "email" TEXT,
  "comments" TEXT
)
```
私は、SQLite データベースをグラフィカルに操作出来る DB Browser SQLite を apt で導入し、重宝しています。これには、データベースから CSV へのエクスポート機能はあるのですが、SCV からデータベースへのインプット機能はありません。それで、自作の CSV から SQLite データベース変換ツールが役立っています。

【Zotac CI341】10-5-2020

我が家には Atom を搭載した Shuttle 社のずいぶん以前のファンレスのミニ PC があり、今も現役です。それ以来ファンレスのミニ PC に興味があっていろいろ調べてみたのですが、最近の多くの製品は、筐体を小さく保つため、メモリやストーレッジが基盤に直付けされたものが多く、拡張性がありません。その点、Zotac 社のベアボーンは、メモリやストーレッジの取り付けが標準仕様なので、安心感があります。Zotac の Zbox の C シリーズは、どれもファンレス仕様です。ほとんどの機種が Intel プロセッサーを使っているので CI で始まる名称となっていますが、CA621 は AMD Ryzen 3 を使っています。サイズは、8 X 5インチ、高さが 2.7インチと大きめですが、それは放熱板で覆われているからで、熱対策には十分そうです。これを試してみたかったのですが、アメリカではまだ販売されていませんでした。
それで、最近発売された CI341 を買いました。CPU は Celeron N4100 Quad-core を搭載しています。性能としては、CI329 と同じですが、CI329 よりも小さく、6インチ弱の正方形で、厚みは 1-1/4 で、CI329 のように「機械的」でない、洗練されたデザインです。ただ、小さくした分だけ制限があり、CI329 より USB ポートの数がすくなく VGA ポートは省略されています。CI329 は 2.5インチのHDD または SSD を使いますが、CI341 は M.2 SATA SSD を使います。
CI341 といっしょに 8G RAM と M.2 SATA SSD も注文したのですが、M.2 SATA SSD はバックオーダーでなかなか届かなかったので、SSD のかわりに 32G の Micro SD カードに Xubuntu 20.04 を入れ、テレビにつないで、CI341 を試してみました。Micro カードからのブートを可能にするため、BIOS 画面でブート・オプションを Legacy にする必要がありました。ブラウザの立ち上がりは遅いですが、YouTube の再生などでは、問題ありませんでした。Kodi による、DiskStation の DLNA 機能を使っての動画再生もうまくいきました。
その後、ようやく M.2 SATA SSD が届いたので、これを装着して、Xubuntu 20.04 を入れました。電源投入からログイン画面まで20秒以内で立ち上がりました。これは、私のメインコンピュータと同じ早さです。VMware を入れて Windows も動かしてみましたが、そこそこ動きます。マルチメディア関係でも、DVD Styler を使っての DVD制作もできました。非力な CPU でも 8G RAM と M.2 SATA SSD に助けられて通常の作業には問題なく使えそうです。

【Wordpress の導入】10-12-2020

CI341 は、Wordpress サーバーにする予定なので、Wordpress を入れてみました。以前 Wordpress からファイルをダウンロードして localhost に構築した経験があるのですが、今回は、apt で導入することにしました。https://ubuntu.com/tutorials/install-and-configure-wordpress#3-configure-apache-for-wordpress にその「手順」があったのですが、MySQL のバージョンが上がっているので、一部、実際とは違ったところがありましたので、改めて、ここに書いておきます。以下の見出しでは、上記の「手順」の番号を使っています。
(1) 概要
ここには、データベースの知識は必要ないとありましたが、最低限の知識は必要です。また、続く「手順」、このApache2 が導入されていることが前提になっています。まずapache2 の導入を済ませてから手順（2）に進みました。
(2) Wordpress の導入
Apache2 をインストールしてから、次のコマンドで必要なパッケージを導入しました。
```
 
$ sudo apt update
$ sudo apt install wordpress php libapache2-mod-php mysql-server php-mysql
```
(3) Apache2 の設定
apt による Wordpress では、作業ディレクトリーが /usr/share/wordpress、コンテンツ・ディレクトリーが /usr/share/wordpress/wp-content となります。フラウザからここにアクセスできるよう、内容のファイルを　/etc/apache2/sites-available/wordpress.conf に保存しました。
```
Alias /blog /usr/share/wordpress
<Directory /usr/share/wordpress>
 Options FollowSymLinks
 AllowOverride Limit Options FileInfo
 DirectoryIndex index.php
 Order allow,deny
 Allow from all
</Directory>
<Directory /usr/share/wordpress/wp-content>
 Options FollowSymLinks
 Order allow,deny
 Allow from all
</Directory>
```
これを有効にするため、以下のコマンドを実行しました。
```
$ sudo a2ensite wordpress
$ sudo a2enmod rewrite
$ sudo systemctl restart apache2
```
(4) データベースの設定
データベースの名称、ユーザ名、パスワードを次のようにしました。
```
データベース名　wordpress
ユーザ名　　　　wordpress@localhost
パスワード　　　penguin
```
ルートユーザで MySQL に入りました。
```
$ sudo mysql -u root
```
MySQL のプロンプト mysql> が表示されましたので、まず、データベースを作成しました。
```
mysql> CREATE DATABASE wordpress;
```
それからユーザにデータベースにアクセスする権限を与えるのですが、上記の手順には次のように書かれていました。
```
mysql> GRANT SELECT,INSERT,UPDATE,DELETE,CREATE,DROP,ALTER
    -> ON wordpress.*
    -> TO wordpress@localhost
    -> IDENTIFIED BY 'penguin';
```
ところが、何度やってもエラーとなりました。MySQL のバージョン8 以上では、上記の方法は使えず、まず、ユーザを作ってから、そのユーザに権限を与えなければなりませんでした。私は、以下の方法で成功しました。
```
mysql> CREATE USER 'wordpress'@'localhost' IDENTIFIED BY 'penguin';
	-> GRANT SELECT,INSERT,UPDATE,DELETE,CREATE,DROP,ALTER
    -> ON wordpress.*
    -> TO wordpress@localhost;
```
変更を即座に反映させるため、次のコマンドを使いました。
```
mysql> FLUSH PRIVILEGES;
```
ユーザに権限が正しく与えられているかどうかを、次のコマンドで確かめました。
```
mysql> SHOW GRANTS FOR wordpress@localhost;
```
間違えていたら
```
mysql> REVOKE SELECT,INSERT,UPDATE,DELETE,CREATE,DROP,ALTER ON wordpress.* from wordpress@localhost;
```
などとして、もとにもどせます。MySQL の設定はこれで終わりですので、
```
mysql> quit
```
で終了しました。
(5) ワードプレスとデータベースの接続
次に、ワードプレスがデータベースを使えるように、ふたつの php ファイルを調整しました。最初は config-localhost.php です。
```
$ sudo mousepad /etc/wordpress/config-localhost.php
```
以下のように書きました。
```
<?php
define('DB_NAME', 'wordpress');
define('DB_USER', 'wordpress@localhost');
define('DB_PASSWORD', 'penguin');
define('DB_HOST', 'localhost');
define('DB_COLLATE', 'utf8_general_ci');
define('WP_CONTENT_DIR', '/usr/share/wordpress/wp-content');
?>
```
それから、これは上記の手順にはなかったことですが、/usr/share/wordpress/wp-config-sample.php を同じディレクトリーに wp-config.php としてコピーし、これにデータベース名、データベースユーザ名、データベースパスワードを書き込み、次の行を加えました。
```
define('WP_ALLOW_REPAIR', true);
```
こちらのファイルでは config-localhost.php と違って、データベースユーザ名を wordpress@localhost としたら、データベースに接続できなかったので wordpress とだけしました。
あとは、ブラウザで http://localhost/blog に入り、Wordpress を設定するだけです。もし wp-config-php が無ければ、それを設定する画面が出ますが、私の場合は、Wordpress の画面からは設定できても、ファイルを保存できなかったので、先に設定しておいて良かったと思います。以下の手順はここに書く必要がないので、省略します。

【Apache の UserDir 設定】10-12-2020

SQLite3 と Python でのプログラミングに挑戦し、Tkinter を使っての GUI アプリの作成までこぎつきました。しかし、私には Tkinter での GUI よりも、HTML5 での WEB アプリの作成のほうが、易しいので、住所録データベースは WEB アプリとして作ることにしました。
WEB アプリの開発には、HTML を格納してある通常のドキュメント・ルートではなく、ユーザ・ディレクトリーに public_html を作って、そこで作業するようにしました。そのためには、/etc/apache2/mods-available の userdir.load へのリンクを /etc/apache2/mods-enalable に置く必要があるのですが、次のように a2enmod コマンドを使って、これを実行しました。
```
$ sudo a2enmod userdir
```
また python を使うため
```
$ sudo a2enmod python
```
も必要です。そして、apache2 を再起動しました。
```
$ sudo systemctl restart apache2
```

けれども、これだけでは、cgi を使うことができませんでした。/etc/apache2/mods-enabled/userdir.conf を見ると、ExecCGI が加わっていなかったので、次のように加え、apache2 を再起動しました。

<IfModule mod_userdir.>
	UserDir public_html
	UserDir disabled root
 
	<Directory /home/*/public_html>
		AllowOverride FileInfo AuthConfig Limit Indexes
		Options MultiViews Indexes SymLinksIfOwnerMatch IncludesNoExec ExecCGI
		Require method GET POST OPTIONS
	</Directory>
</IfModule>

それから CGI に実行属性を加えました。
```
$ chmod 755 *.cgi
```
これで ~/public_html でも CGI が動くようになりましたが、SQLite データベースに書き込み権限を与えても、「データベースは Read Only です」とのエラーメッセージが出ましたので、~/public_html の属性を 777 にして解決しました。実際には、データベースを ~/public_html/sqlite3_database などに配置して、sqlite3_database の属性を 777 にしたほうが安全かと思います。
ともかく、これで LAMP、つまり、Linux-Apache-(My)SQL(ite)-Python 環境が整ったので、以前 Perl で書いた住所録アプリを Python で作り直すことにしました。

【住所録 WEB アプリ】10-26-2020

データベースのテーブル名は contacts で、[id_number], [last_name], [first_name], [address], [city], [phone], [email], [comments] と、8つのコラムがあります。
さまざまな機能は、あとから付け加えていくようにして、とりあえずは、データの「検索」、「編集」、「新規追加」、「削除」ができるようにしました。辞書アプリと違って、今回は、データ・ベースへの書き込みが必要となりますので、データベースと、データベースがあるディレクトリーに「書き込み権限」を与えてから、プログラミングにとりかかりました。

HTML の form からのデータは次のようにして獲得しました。

import cgi
import cgitb
cgitb.enable()

form = cgi.FieldStorage()
id_number	= form.getvalue('id_number')
last_name	= form.getvalue('last_name')
first_name	= form.getvalue('first_name')
address		= form.getvalue('address')
city		= form.getvalue('city')
phone		= form.getvalue('phone')
email		= form.getvalue('email')
comments	= form.getvalue('comments')

新しいデータを挿入するには、データのコラムの数の通りのデータを与えて、INSERT INTO 文を使いました。
```
sql_command = "INSERT INTO contacts VALUES(?,?,?,?,?,?,?,?)"
conn.execute(sql,(id_number,last_name,first_name,address,city,phone,email,comments,))
conn.commit()
conn.close()
```
conn.commit() を忘れると、データベースファイルには書き込まれません。
データの変更には、WHERE contact_id で書き換えるデータを指定し、 (コラム名)=(値) を書き換えたいデータ行（row）を contact_id で指定し、UPDATE 文を使いました。コラム名は、わかりやすくするためかっこ（[]）でくくりました。
```
sql ='''UPDATE contacts SET [last_name]=?,
[first_name]=?, [address]=?,[city]=?, 
[phone]=?, [email]=?, [comments]=? 
WHERE [contact_id]={}'''.format(index_number)
conn.execute(sql,(last_name,first_name,address,city,phone,email,comments,))
conn.commit()
conn.close()
```
データの削除には DELETE FROM 文を使いました。UPDATE と同様、WHERE [contact_id]=id_number でデータ行（row）を指定してあります。
```
sql = "DELETE FROM contacts WHERE [contact_id]=?"
conn.execute(sql,(index_number,))
conn.commit()
conn.close()
```

【SQLite のエラー処理】11-2-2020

私の住所録プログラムでは、[contact_id] の値 id_number でデータ行（row）を指定しています。存在しない row を指定した場合、エラーを返すようにするため、次のようにしました。

def search_show(index_number):
	# データベースへ接続する
	conn = sqlite3.connect("abook.sqlite3")
	# カーソール・オブジェクトの生成
	cur = conn.cursor()
	# SQLを実行してデータを取り出す
	sql = "SELECT * FROM contacts WHERE [contact_id]=?"
	rows = cur.execute(sql, (id_number,)) 
	key = 0
	for row in rows:
		key = len(row)
		if key:
			print('''<form action='abook_save.cgi' method='post'>
<table>
<tr><td>INDEX</td><td><input type='text' readonly='readonly' name='index' value='{0}' /></td></tr>
<tr><td>Last Name</td><td><input type='text' name='last_name' value='{1}' /></td></tr>
<tr><td>First Name</td><td><input type='text' name='first_name' value='{2}' /></td></tr>
<tr><td>Address</td><td><input type='text' name='address' value='{3}' /></td></tr>
<tr><td>City/State/ZIP</td><td><input type='text' name='city' value='{4}' /></td></tr>
<tr><td>Phone</td><td><input type='text' name='phone' value='{5}' /></td></tr>
<tr><td>Email</td><td><input type='text' name='email' value='{6}' /></td></tr>
<tr><td>Comments</td><td><input type='text' name='comments' value='{7}' /></td></tr>
</table>'''.format(row[0],row[1],row[2],row[3],row[4],row[5],row[6],row[7]))
	conn.close()
	return(key)

データ行のデータ数を len(row) でチェックして key に代入し、key が 0 の場合はデータを表示させず、メインルーチンで「その番号のデータはありません」というメッセージを表示させるようにしました。メインルーチンは次のとおりです。

key = search_show(index_number)
if key:
	print('''<br /><br />
<input type='submit' value='保存' />
</form>''')
else:
	print('''</form>
<p>この番号のデータはありません</p>
<br/><br/>''')
print('''<form><input type='button' onclick='history.back()' value='もどる' /></form>

SQLite3 のエラーそのものを表示させるには、次のようにしました。

# SQLを実行してデータを挿入する
sql = "DELETE FROM contacts WHERE [index]=?"
try:
	conn.execute(sql,(index_number,))
	conn.commit()
	conn.close()
	print('<p>データを削除しました</p>')
except sqlite3.Error as e:
	print('sqlite3.Error occurred:', e.args[0])

try: で失敗したら except でエラーを表示させるという書式を使いました。これは、プログラムの制作過程で役にたちました。

一応できあがったあとは、パネルに起動アイコンを置き、起動コマンドを
```
firefox <住所録 CGI への URI>
```
とし、ワンクリックで住所録が起動するようにしました。

【辞書項目の表示】11-9-2020

Python を使った住所録の WEB アプリがうまく行ったので、EJDICT を使った英和辞典も WEB アプリに変更しました。辞書の検索部分は次のようにしました。

def search_show(search_word):
	conn = sqlite3.connect("ejdict.sqlite3")
	cur = conn.cursor()
	rows = cur.execute('SELECT * FROM items WHERE word LIKE ? LIMIT 254',(search_word,))
	for row in rows:
		print("<p><font id='index'>{}</font> {}</p>".format(row[1],row[2])
	conn.close()

SQLite の命令文に 'LIMIT 254' を加えたのは、検索語に '%' などを入れた場合、全データを読み込もうとしてシステムが不安定になるのを防ぐためです。'254' よりもっと大きな数字でもよいかと思いますが、この程度が適当かと思いました。辞書の各項目は ' .... ' で表示することとし、スタイルシートで次のように定義しました。
```
font#index { font-size:16pt;font-weight:bold;color:darkred; }
p { margin:0.5em 0;padding-left:1em;text-indent:-1em; }
```
まず、見出し語をサイズの大きな太文字にし、色も変えて、見やすくしました。それから、印刷本の辞書のように、見出し語が 1文字飛び出るようしました。つまり、改行された 2行目以降に 1文字分のインデントをつけました。とても見やすくなりました。WEB アプリでは CSS を使って、こうしたことが簡単にできます。

【inline-block を使ったリスト】11-16-2020

住所録アプリを作っていて、「名前」と「住所」の一覧表を
```
Peter Smith  Las Vegas, AZ
Dwight Hutchenrider  Orland, FL 
```
のようにではなく
```
Peter Smith  　　　　　　　Las Vegas, AZ
Dwight Hutchenrider  　　　Orland, FL 
```
のように項目の区切りをそろえて表示する工夫をしてみました。
最初、項目の文字数を計算してスペースを埋め込んでみたのですが、inline-block を使って簡単に表示できることに気付きました。まず、Python で次のように書きました。
```
print('{} {} '.format(the_name,the_city))
```
そして、CSS に次のように定義しました。
```
.name_block {
	display:inline-block;
	width:5em;
	overflow:hidden;
	white-space:nowrap
	}
.city_block {
	display:inline-block;
	width:10em;
	overflow:hidden;
	white-space:nowrap
	}
```
これで、名前は 5em の inline-block の中に、住所（市と州）は 10 em の inline-block の中に入ります。overflow:hidden; で、名前や住所が、その中におさまりきらない場合、途中でカットされるようして、項目ごとの桁ぞろえを実現しました。

【LibreOffice 7.0.3.1】11-23-2020

LibreOffice 7.0.0.3 では、Zoom & View Layout で Optimal を選ぶと、フォントが表示されなくなり、起動時のファイルアイコンに、画像の含まれたページの画像が表示されないなどの不具合がありました。最近のアップデート 7.0.3.1 では、それらが解消されていました。
ところで、ヘッダーを含む odt ファイルからテキストを次のように抽出してみましたが、ヘッダー部分は抽出できませんでした。
```
$ libreoffice --headless --convert-to txt SAMPLE.odt
```
この文書は、ヘッダーが各ページの項目になっていますので、どうしても、それを抽出する必要があったのです。さまざまな方法を試みましたが最終的には、html に変換してから text にすればよいことが分かりました。
```
$ libreoffice --headless --convert-to html SAMPLE.odt
$ html2text SAMPLE.odt > SAMPLE.txt
```
pdf からテキストを取りだす場合、フォーマットが崩れるのですが、libreoffice の変換機能を使えば、ほぼフォーマットどおりにテキストを抽出できることが分かりました。私は unoconv を使って、次のように変換しています。 $ unoconv -f html SAMPLE.pdf $ html2text SAMPLE.odt > SAMPLE.txt ただし、この方法は LibreOffice で作成された pdf に限られます。

【PDFStudioViewer】11-30-2020

Xubuntu のデフォルト・ドキュメント・ヴューアーは Atril です。PostScript (PS), Encapsulated PostScript (EPS), DJVU, DVI and Portable Document Format (PDF) ファイルを表示することができます。ファイルの表示以外は、ページの回転ができるくらいで、他の機能はありません。
もう少し機能が欲しくなって、PDFStudioViewer を入れてみました。Windows, Mac, Linux のクロスプラットフォームを謳っていて、インストール方式も、外観も、Windows 仕様になっています。無料版ですが、さまざまな機能があります。表示機能に「読書モード」があり、色反転と組み合わせると、目が疲れないで読書に専念できそうです。コメント機能には、文字を書き込むことができる「タイプライター」「消去線」「ハイライト」、「矢印」などがあります。ただし、文字の入力に、日本語を使うことができませんでした。
一番期待していたのは、小冊子印刷機能でした。印刷オプションには「右とじ」があるのですが、「右とじ」は機能しませんでした。これでは縦書き文書の印刷ができないのが残念です。

【Bluetooth アダプター】12-7-2020

PC から携帯電話にファイルを送るのに Bluetooth を使ってみました。私の PC には Bluetooth 機能がないので、まずは Bluetooth アダプターを買いました。Techikey 社の BNAT という品番の USB ドングルです。アマゾンで Linux 対応とあったので、これを選びました。
アダプターを USB に差し込んで、パネルにある Bluetooth アイコンをクリックさせ、Bluetooth マネージャを起動しました。デバイスを選び、ペアリングさせ、接続しました。電話側でも、PC 側でも接続を認証しました。電話側からは PC は Bluetooth スピーカーとみなされ、電話で音声を再生すると、PC のスピーカーが鳴りました。
PC から電話へのファイルの転送は Bluetooth マネージャでデバイスを選び、サブメニューで「ファイルの送信」を選んで行いました。
Bluetooth での接続は USB での接続にくらべ制限がありますが、ちょっとした作業には、ケーブルなしでの接続は便利です。

【Calibre 5.6 と Foliate 2.5】12-14-2020

Calibre 最新版 5.6 を Calibre のホームページからダウンロード、インストールしてみました。縦書き文書にも対応するようになりました。DeDRM、KFX Inpur などを入れてみましたが、うまくいきませんでした。市販のコンバーターが必要なようです。今回のアップデートでは、Ebook-viewer が改良されていて、縦書き文書がきちんと表示されるようになったのはとても良かったです。
次に試したのは Foliate で、安定版を ppa:apandada1/foliate からインストールしました。これも ePub ほか Mopipoket や Kindle ファイル、コミック・ブックなどを読むことができます。扱うことができる Mime Type は次の通りです。
```
application/epub+zip;
application/x-mobipocket-ebook;
application/vnd.amazon.mobi8-ebook;
application/x-fictionbook+xml;
application/x-zip-compressed-fb2;
application/vnd.comicbook+zip;
application/vnd.comicbook-rar;
application/x-cb7;
application/x-cbt;
text/plain;
x-scheme-handler/opds;
```
ページめくりのアニメーションこそありませんが、見開きページの真ん中に影をつけたりして、実際の本のように見せることができます。日本語インターフェースは用意されていませんが、日本語にも対応し、一応縦書きやルビにも対応します。縦書きの場合、シングル・コラムにし、マウスのスクロール・ホィールで章をえらび、右側のバーを動かしてページ送りをしなければならないこともあり、通常のマウス・クリックや「N」（次ページ）「P」（前ページ）では、うまくページ送りができないことがあります。Calibre の Ebook-viewer よりも洗練され、検索、ハイライト、辞書、翻訳など、様々な機能があります。

【HTML メールの作り方】12-21-2020

クリスマス・カードをメールで送るのに、いままで、いろいろな方法を使ってきました。そのひとつは、画像に文字を入れ、それをメールの添付で送る方法でした。もうひとつは、PDF ファイルを作って、それをメールの添付でおくる方法でした。短いメッセージの場合は、画像ファイルを送るのでもいいですが、長いメッセージをつけて、クリスマス・レターのようにするには PDF ファイルが便利です。第三の方法は、Google Drive などにファイルをアップロードしておいて、そのリンクをメールで送る方法です。動画などのサイズの大きなファイルを送るときは、この方法がいいかと思います。
第四の方法は HTML メールで画像入りのカードを送る方法です。今年は、この方法をとりました。私の Thunderbird は、メールの作成モードを「テキスト」にしてあるので、HTML モードにするため、Shift を押しながら「作成」をクリックしました。携帯電話でメールを読む人が多いので、幅 600px のテーブルを中央に置くようにしようとしましたが、Thunderbird で編集するのが面倒でしたので、HTML ファイルをエディタで書いて、それを Firefox で表示し、Thunderbird の作成画面にコピー＆ペーストするようにしました。
このとき、HTML 内の画像ソースは、ウェブ上の画像へのリンクとなりますので、Firefox で画像の URL を取得して、それを HTML のソースコードに貼り付けます。そのリンクへのアクセスが保護されていたり、ウェブ上にない画像の場合は、自分のウェブ・サーバーにアップロードする必要があります。それと、CSS を使う場合はインライン形式で書かないとスタイルが反映されません。ID や Class が使えないので注意が必要です。


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Linux Memo 2020年7～12月分

(1) 概要

(2) Wordpress の導入

(3) Apache2 の設定

(4) データベースの設定

(5) ワードプレスとデータベースの接続