Linux Memo

【GnuPG を使う】1-5-2004

Eメールのデータは、傍受しようと思えばいくらでもでき、決して安全な通信手段ではありません。また、他人のEメールアドレスを勝手に使って、その人になりすますこともできます。実際、私のところには、私が知っている人たちのメールアドレスで、ヴァイルスのもとになるようなメールが頻繁に来ます。中には、「Microsoft のサポートからです。これでヴァイルスを退治してください。」という悪どいメールがあります。こういうものはみな、開かないでポイ捨てをしています。
Eメールのセキュリティを高めるには、それを暗号化したり、電子署名をつけたりすればいいのですが、私は、面倒そうだったので長いことしていませんでした。ところが、パスワードの暗号化について調べていたところ GNU Privacy Gurd のページにでくわし、今回、これを試してみることにしました。このプログラムのもとになったのは PGP なのですが、PGP にライセンス上の問題が生じてきたので、完全フリーの GnuPG が生まれたそうです。ともかく、安心して使えるそうなので、そのサイトからまずは、gnupg-1.2.4.tar.gz をいただいてきてインストールしました。インストールは、お決まりの
```
$ ./configure
$ make
# make install
```
で問題なくできました。インストール後、
```
$ gpg --gen-key
```
で「鍵」を作りました。次々と出てくるインストラクションにしたがって、本名、Eメールアドレス、コメントを記入し、最後に「パスフレーズ」を入れました。このパスフレーズが、本人だけしか知らない「秘密鍵」になります。gpg はこの「秘密鍵」にもとづいて「公開鍵」を作ります。公開鍵は
```
gpg -a --export webmaster@penguinclub.net > penguin_pub_key.asc
```
とすれば、penguin_pub_key.asc というファイルに記録されますので、これを相手に送れば良いのです。たとえば、私が山田さんから暗号化されたメールを受け取りたい場合は、山田さんに penguin_pub_key.asc を送り、山田さんに、これを
```
gpg --import penguin_pub_key.asc
gpg --lsign-key webmaster@penguinclub.net
```
として登録してもらいます。逆に、私が山田さんに暗号化されたメールを送りたい場合は、山田さんの公開鍵を同じようにして登録すればよいわけです。
Shylpheed で GnuPG を使うには、Shylpheed を GnuPG に対応するようにコンパイルしなおさなければなりませんが、Shylpheed で GnuPG を使うには、GnuPG とともに、GPGME が必要です。gpgme-0.3.16.tar.gz からコンパイルしてインストールしました。Shylpheed を gpgme に対応させてコンパイルするには
```
$ ./configure --enable-gpgme
```
というオプションが必要です。そうすると、configure の結果「GnuPG を認識した」というメッセージが出ます。これで、すべてうまくいったはずなのですが、いざ shylpheed を起動させようとしたら「libgpgme.so.6 がありません」というエラーが出ました。システムが /usr/local/lib にあるライブラリーを認識していないためで
```
# /sbin/ldconfig
```
として、解決しました。
GnuPG 対応の Shylpheed ではメインメニューの「設定」に「個人情報」のタブが新しく加わります。私は「署名を自動的に検証する」「署名の検証結果をポップアップウィンドウで表示する」「GnuPG が動作しない場合起動時に警告を表示する」にチェックしておきました。こうしておけば、暗号化されたメールが来た場合、パスフレーズ(秘密鍵)を問い合わせてきますので、それを入れれば、メールは解読されて表示されます。また、署名つきのメールの場合、そのメールが本人のものかどうかを自動的にチェックしてくれます。
メールに電子署名をつけたり、暗号化して送りたい場合は「作成」をクリックした後、「メッセージの作成」画面から「メッセージ」メニューを開き、「電子署名」なり「暗号化」なりにチェックを入れます。電子署名の場合はメッセージを書いて「送信」をクリックすると、パスフレーズの入力画面が出ますから、パスフレーズ(秘密鍵)を入れます。暗号化されたメールを送る場合は「鍵の選択」画面が出てきますから、すでに登録された相手の鍵を選びます。まだ、自分で自分の他のアカウントに送る実験しかしていませんが、文章で説明するより、実際のほうがうんと簡単です。GnuPG は Windows や Mac でも使えるので、他のプラットフォーム間でも試してみたいと思っていますが、いずれにせよ、相手も GnuPG を持っていなければならないこと、鍵を登録してあること、そして、GnuPG に対応しているメール・プログラムを持っていること等が必要で、これが普及するにはそのあたりがネックになるでしょうね。

webmaster@penguinclub.net の公開鍵は次の通りです。よろしかったら、Mac や Windows などからも何かメールを送ってみてください。次の Fingerprint は、この公開鍵がたしかに私からのものであることを証明するものです。公開鍵を登録したら、

gpg --fingerprint webmaster@penguinclub.net

で確認してください。公開鍵は KeyServer に登録しておけば誰でも手にいれられるのですが、私のキーはまだ実験段階で、将来キーを作りなおすかもしれないので、KeyServer には登録してありません。

KeyID: 1A8F109D Penguin Club 
Fingerprint: E69B 1895 8DA4 2FDE 5A88  AFCF E926 03DB 1A8F 109D
 
-----BEGIN PGP PUBLIC KEY BLOCK-----
Version: GnuPG v1.2.4 (GNU/Linux)
 
mQGiBD/wbasRBACLbRw8HOHLcMY9vyS/0vogj0nNkO/4GQffcKniuCxg+en7nqvf
ddCGbSd55LAYqaHmBzBBbXMDw3yibVmvLidRD9U50UcRJhus3RSzG8CBDp7Qm9+7
zzRJbnZY9nNyG5GwPB1q8i7Km953QqaePDMUy9i9vgSZ3AZF2kAdDBhNiwCg+6Ku
q4AQiOF0W3DmNV+jEcNr2wsD/iKyD5e9SgXlHt3FLY1/FEMYgGXZRtfIwQAofcIK
P+6FjZkPw4bQbP9+jnkxYRn0qkN+mku2BPo7vwa610xME0i7WqFfAa1hY0sRqb65
0a1r2CeVtUysxIC5BWxvQ/c7CFjgbClCHzRhxrwnrRmiiTPTfsTourmmuhUpttcA
yyhOA/oC6yU8Z/sFmqfUeqd59GB+z4pzicbaxKBlwClZ7HnkVdabEifEoktlwT0R
mrBOJ6sAfQGJsXzlnZ9PXhPK4942cmk58jooSasgel1RRCr5GSZxHNEtjRU8eM/I
tjnbpnjU+r7a18682QKIxzTx/YJDUIf0oODMUTjq80CxT/wKMbQoUGVuZ3VpbiBD
bHViIDx3ZWJtYXN0ZXJAcGVuZ3VpbmNsdWIubmV0PoheBBMRAgAeBQI/8G2rAhsD
BgsJCAcDAgMVAgMDFgIBAh4BAheAAAoJEOkmA9sajxCdBtQAniI71nScCdUMWlFt
fyv+YkoiQHuqAKDNvUuyy5Xia/7PBPQ+4wUaRa6sN7kBDQQ/8G2uEAQAz7WlWVXs
QdY4W96kIvjKtvrk964941rrviU+jkWgcp9TvCOyVQ02IkMMPhZMAz8xdYZs1u3v
11biPZAlOMekW7S/pdVVkyMbiJnbsS0BEtRP1hY+x2kV/oC83oum8pi0R5YGblSW
+m3y7rPLcC3BAcwRRh+NcOlBbXpBqhwvYn8AAwUEAI9njas5gWFl5ezJPJbTk8Rt
WZ7iuNaSOK0VkmEmEk9HLi7P8KDWeTr1t0KjpfOI05el3+ObLGyhj54tAZvjRRAB
Ed328przq6wUTzmHrOqO/u+flPuiDKPPjTubNlAwe5itOZ4NGQ8Kn9DW5/RXACHz
ycY4gK40o3tpYwNC9zH1iEkEGBECAAkFAj/wba4CGwwACgkQ6SYD2xqPEJ2tYQCg
vUg2NKcq3bJ/5uwAekjuHJK7HOMAn2xbzVAIJludwNDZC5HyDDxFNQfB
=6Xtg
-----END PGP PUBLIC KEY BLOCK-----

【NAS のセットアップ】1-12-2004

私のコンピュータにも、大きな容量のハードディスクが必要になってきました。コンピュータ全体をアップグレードするか、ハードディスクを交換することも考えたのですが、どうせなら、ネットワークにつなげて使える、外付け装置にしようと、ポータブル NAS を捜しました。NAS とは Network Attached Storage の略で、サーバーのバックアップなどに使われており、本格的なものな何千ドルとします。ところが、最近、個人やスモールビジネスで簡単に使うことのできる、小型の NAS が出回りはじめました。余っているコンピュータがあれば、それに大容量ハードディスクをつけてファイルサーバーとすれば NAS の出来上がりなんですが、それも場所をとりますので、小型のものを捜していました。最初に目にしたのは、Ximeta Netdisk Portable 80GB が $189.99 なんですが、Windows用、Mac用が別々に売られていて、Linux で使えるかどうかわからず、パスしました。次にネット上で調べて見つけたのは Kanguru iNAS-100 120GB は WAN X 1、LAN X 4 の他 LCD ディスプレーを備えたすぐれものですが、お値段が $649.99 と高く、手が出ませんでした。$250 ぐらいで買えるものはないかと調べてみましたら、www.provantage.com で Tritton TNAS 120GB がなんと $262.95 の特別価格でした。使っているハードディスクも、Western Digital の 7200rpm で、信頼性があります。通常価格が $349 ですから、これはお買い得と、さっそく注文しました。待つこと一週間で届きました。UPS が、呼び鈴も押さずドアのところに置きっぱなしにしていきましたが、無事でした。ボックスを手にしてみての第一印象は「軽い」ということでした。ほんとうに中身が入っているんだろうかと心配なほどでした。
マニュアルによると、NAS の IP は 192.168.1.252 です。私のコンピュータの IP は 192.168.254.2 で、これではアクセスできないので、私のコンピュータの IPを 192.168.1.2 に変えました。そして、マニュアルどおり、ハブを介さないで、NAS を直接コンピュータのネットワークカードとつなぎました。ところが LAN のランプがともらないので、NAS のスイッチを入れ換えました。NIC と直接つなぐ時はクロスケーブルが必要なのですが、スイッチを切替えると、ストレートケーブルでも、クロスケーブルと同じように使えるのです。そして、MozillaFirebird に http://192.168.1.252 と入れてアクセスしようとしたのですが、ブラウザには「IE 5.0 以上を使ってください」というエラー・メッセージしか映りません。この NAS は Windows NT を使っているらしく、Windows からしかセットアップができないのです。
やむをえず、Windows を動かして、IE からセットアップを行いました。指示どおりやれば、苦労なくセットアップすることができます。セットアップは Windows からしかできませんでしたが、NFS に対応していますので、Linux からも使えます。Linux から NFS を使うため、NFS の設定で、私のユーザ名 penguin、そのユーザ ID 500、コンピュータの IP 192.168.254.2 を入れ、シェアするフォルダを一応 backup としておき、penguin が書き込み権限付きでアクセスできるようにしておきました。こうしておけば、Linux にもどって、/mnt に /mnt/nas/backup を作り、#mount nas:/backup /mnt/nas/backup とすれば、/mnt/nas/backup を操作することによって NAS の backup フォルダを操作できます。(もっとも nas というニックネームをホスト一覧に登録する必要がありますが。) この NAS には FTP 機能がついていますので、FTP でもファイルのやりとりができますが、mount コマンドを使ったほうが、便利です。
ウィンドウズにいる間に、ウィンドウズのファイルをさっそく NAS にバックアップしておきました。こうしておけば、Linux からも Windows のファイルを使うことができます。NAS のいいところは、おのおののコンピュータがそれぞれにストーレージを持たなくても良いこと、また、異なった OS 間でファイルを共有できるということです。これで、当分は大容量をハードディスクを買わなくても、容量切れを心配せずに、各コンピュータを使うことができます。
さて、Linux にもどって FTP と NFS のマウントを試してみましたが、予想通りうまくいきました。これからいろいろ使ってみて、また、レポートします。この NAS はハードディスクの電源を自動的に切ってくれますので、電源は入れっぱなしで大丈夫のようです。ハードディスクが動いていなくても、システムが動いている間は、Heart Beat として青いライトが点滅していますので、「生きている」ことを確認できます。

【NAS のその後】1-19-2004

NAS をネットワークにつないだ後、まず第一にしたことは、/etc/fstab に次の行を加えて、NAS をユーザマウントできるようにしたことです。
```
nas:/backup  /mnt/nas/backup  nfs  auto,users  0 0
```
auto を noauto に変えれば、手動でマウントされます。自動的にマウントしようとして、NAS の電源が入っていなかった場合、エラーになりますが、
```
$ mount /mnt/nas
```
でマウントできます。
この NAS で困るのはファイルの属性が変わってしまうことです。これは、Windows マシンとのファイルのやりとりに共通していることなのですが、Linux のほうでファイルの属性をきちんと設定していても、Linux から NAS にファイルをコピーすると、NAS はファイルの属性を無視して、属性をすべて 777 に変えてしまいます。ファイルマネージャーで属性を変えようとしても、変えることができませんでした。ファイルシステムが違うので、こうなるのでしょうか。属性をそのまま保存する方法をみつけられないので、NAS からとってきたファイルは属性を注意するようにしています。
転送速度は、10/100Base の LAN を介してですから早くはありません。サイズの小さなファイルの時は、全く苦にはなりませんが、大きなファイルの場合やディレクトリーをまるごとコピーする時など、かなり待たされる時があります。でも、なんとかバックアップファイルを NAS に格納しました。
さて、わたしの NAS に /backup/audio/mp3/enka/Saihate.mp3 というファイルが入っています。これをブラウザから参照するには、
```
http://192.168.254.252/backup/audio/mp3/enka/Saihate.mp3
```
としても、ダメです。エラーメッセージが出ます。NAS のファイルをブラウザで見るには、まず、httpd (apache) の設定を変えなければなりません。/etc/httpd/conf/httpd.conf を開いて
```
Alias /nas /mnt/nas
```
という行を加えました。それから
```
# /etc/rc.d/init.d/httpd restart
```
で httpd を再起動しました。こうすると、http://localhost/nas に続いてファイル名を入れると、それを参照することができるはずです。しかし、やってみたら、エラーメッセージが表示されました。NAS のほうで、apache に対するアクセス権を与えていなかったのです。それで、NAS のほうでユーザに aphache を加え、NFS マッピングに apache と、そのユーザ ID 48 を登録しました。これで、無事にブラウザから音楽が流れてきました。NAS に httpd の機能がついていれば、こんな面倒なことをしなくても済むのでしょうが、わたしのモデルはストーレジ専用ですので、いったん、localhost の httpd を介さなければなりませんでした。しかし、NAS にアクセスするコンピュータが Linux で同じ設定を施しておけば、NAS をウェブサーバーのように使うことができます。ためしに、我が家のイントラネット、「かぞくネット」のファイルをすべて NAS に落してみました。http://localhost/nas/kazoku/ で「かぞくネット」に入ることができました。ほとんどのページは問題なく表示され、JavaScript も動きました。しかし、CGI は使えませんでした。同じメーカーから TRI-ASA2120 というモデルも出ています。これにはウェブサーバーがついています。しかし、CGI が使えるかどうかわかりませんし、ウェブページによればやはり Internet Explorer しか使えないとありました。Linux で使える同じようなサーバー・アプライアンスがあればいいなと思いました。やっぱり自作するしかないのかなとも思っています。

【gFTP のアップデート】1-26-2004

gFTP でファイルを一括してアップロードしようとして、時々アイドリング状態に入ってしまうことがあります。一旦接続が切れて、またつなぎ直すというのを繰り返しますので、なかなかアップロードが終りません。そんな時は一旦 gFTP を切って、またやり直すとうまくいのです。gFTP に何か問題があるのだろうかと思い、他の FTP クライエントを捜して試してみました。deadftp というのは、動作がわりときびきびしていますが、gFTP のようにファイルを参照したり、編集したりという機能がついていません。やはり、gFTP に戻ってきました。
最新バージョンなら、もっとなめらかにアップロードできるだろうかと、最新版をチェックしましたが、2003年11月9日の 2.0.16 が最新版でした。以前これをインストールしようとして失敗しましたので、ホームページを良く読んでみたら、gtk+2.0 がなくても、gtk+1.2.3 があればインストールできると書いてありました。それで ./configure --help で configure のオプションを調べましたら、--disable-gtk20 というのがありました。このオプションをつければ gtk+2.0 をスキップすることができるのです。さっそく、このオプションで 2.0.16 をコンパイルしなおしましたら、こんどは問題無く新しいバージョンをインストールできました。Vine に組み込まれている gFTP は /usr/bin に入っていますが、あとで入れたものは /usr/local/bin に入っていますので、gFTP のアイコンの設定を変えて、実行。うまくいきました。
ただ、gFTP をバージョンアップしてから、ファイルの転送がスムースになりました。また、このバージョンでは、選択したファイルのアクセスモードを一括して変えることができとても便利です。なにごとも、あきらめる前に、マニュアルをきちんと読むべきですね。

【gqview を使う】2-2-2004

ウェブサイトから一括ダウンロ−ドした画像が、別々のディレクトリに保存されていましたので、両方を見比べて、新しい画像だけを残す作業をしました。こういう時には uniq というコマンドが便利で、私はまず、古いディレクトリのファイルリストを
```
ls > old_list
```
新しいディレクトリのファイルリストを
```
ls > new_list
```
として作り、両方を cat
```
cat old_liest new_list > all_list
```
で連結しました。次に、
```
sort all_list > sorted_list
```
でソートします。
これまでは uniq を使うための下ごしらえです。uniq はソートされたファイルを比較して、重複している行を削ったり、重複していないものだけを取り出したりします。
```
uniq sorted_list > result_list
```
とすれば、重複した行が削られるだけで、今回の目的にかないません。
```
uniq -u sorted_list > result_list
```
とすれば、重複していない行だけが残り、old_list にあって new_list にないファイル、また new_list にあって old_list にないファイルを引張り出すことができます。もし、これを手作業でやったら大変な労力が必要ですが、Linux/UNIX にはこういう便利なコマンドがいっぱいあって、仕事がどんどんはかどります。
それでも、画像ファイルの場合、両方のディレクトリにある画像を見比べながら作業したいということがあります。私は、ディレクトリの画像をサムネールで表示してくれる compupic をー良く使っていますが、compupic はプログラムの複製を作れないので、二つのディレクトリを見比べることができないのです。そこで GQview を使いました。Vine 2.6 では GTK-2 は使えないので、gqview-1.2.2-1.i386.rpm をダウンロードしました。国際化がはかられていますので、インストール後の表示はすべて日本語になります。gqview なら、プログラムを二つ起動することができますので、二つのディレクトリを見比べながら、作業できました。

【UPS を買いました】2-9-2004

去年、停電でシステムがおかしくなりました。120GB の NAS も買いましたので、これが停電でイカれたら、エライことになりますので、UPS をつけることにしました。BELKIN 社のエントリーレベルのモデル、F6H350-SER。$40 でした。SER の名のとおり、シリアルポートでコンピュータとつなぐようになっています。パッケージには Linux で使えるとはありませんでしたが、どこかのウェブページで、Linux でも大丈夫であると見たように思いましたので、買って見ました。パッケージをあけたら、ちゃんと、Linux 用のユーティリティとマニュアルが CD-ROM に入っていました。
ユーティリティは Bulldog Shutdown Software と言って、説明書どおり、簡単にインストールできました。デフォルトでは /usr/local/bulldogdry にインストールされ、upsd というプログラムはデーモンとして働き、monitor というプログラムで、ネットワーク上の UPS をコントロールできます。http を通しても設定が可能で、とてもよくできたプログラムです。これで停電の他、ブレーカーが落ちたり、誤ってコードを抜いた時なども安心です。しかし、monitor を動かして UPS Property を見たら、3年後にはバッテリーを換えるようにとありました。3年後もちゃんとバッテリーだけあるのでしょうか。バッテリーを交換するより、新しいものを買ったほうが安いということになるかもしれません。

【Vine 2.6r3 のバグ】2-16-2004

Vine Linux のページをなにげなく開いたら、Vine 2.6r3 のファイルシステムにエラーがあるとありました。具体的には efsprogs の不具合です。efsprogs-1.29 と kernel-2.4.22 との組み合わせて、fsck 時にファイルシステムが破損する可能性があるとのことです。これは、恐いので、さっそく指示どおり修正しました。
まず、
```
# /sbin/tune2fs -l /dev/hda1
```
すると、ファイルシステムの詳細が次のように表示されます。
```
tune2fs 1.29 (24-Sep-2002)
Filesystem volume name:   /boot
Last mounted on:          
Filesystem UUID:          edc6bb54-4f49-11d8-83e9-803359371034
Filesystem magic number:  0xEF53
Filesystem revision #:    1 (dynamic)
Filesystem features:      has_journal dir_index filetype needs_recovery sparse_super
Filesystem state:         clean
Errors behavior:          Continue
Filesystem OS type:       Linux
```
Filesystem features: の中に dir_index とあるのが曲者なので、これを次のようにして消しました。まず、lilo の画面が出たら Ctrl-X でテキストモードにして
```
boot: linux single
```
でシングルモードで起動し、
```
# mount -o ro,remount /dev/hda1
# tune2fs -O ^dir_index /dev/hda1
# mount -n -o rw,remount /dev/hda1
```
としました。ここで改めて # tune2fs -l /dev/hda1 を実行すると、Filesystem features: の項目から dir_index が消えているのを確認できます。これを /dev/hda2 や /dev/hda4 などにくり返せば、大丈夫です。
新しい efsprogs-1.34 は ftp://ftp.riken.go.jp/pub/Linux/vine/Vine-2.6/i386/Vine/RPMS/ にあります。ついでながら、Vine 2.6r4 の CDIMAGE も /pub/Linux/vine/Vine-2.6/CDIMAGE/ に Vine26r4-i386.iso としてアップロードされてあります。

【firefox 8.0 デビュー】2-23-2004

MozillaFirebird がバージョンアップされ、firefox 8.0 となっていました。2月9日にリリースされていました。さっそくダウンロードしました。コンパイル済ですので、ダウンロードしたファイルを解凍するだけでインストールされます。設定ファイルは .phenix をそのまま使いますので、Firebird の設定をそのまま引き継いでくれ、Firebird のプラグインもそのまま使えます。インストール後調整したのは searchplugins/google.src の URL を www.google.com から www.google.co.jp に変えただけです。
大きく変わったのはダウンロードマネージャーで、とてもシンプルになりました。ダウンロードマネージャーの設定は Option の Downloads で行います。その他、見た目は Firebird とほとんど変わっていませんが、Option のメニューなどが整理され、わかりやすくなったり、画面が乱れていたページがすっきりと見えるようになるなど、こまかい部分でよく手が入っています。とても気に入ったので、Penguin Club のトップページに Fire Fox へのリンクをはりました。

【firefox の JAVA プラグイン】3-1-2004

firefox を常用することにしましたので、必要なプラグインを入れました。JAVA プラグインも入れたのですが、以前動いていたものが、こんどは動いてくれません。JAVA 環境は最新の j2re1.4.2_03 を使い、/usr/java 以下にインストールしてあります。plugin のディレクトリーを見ると、ns4 用、ns610 用、ns610-gcc32 用と三種類用意されていますが、firefox 0.8 には ns610-gcc32 用を使います。libjavaplugin_oji.so へのシンボリック・リンクを MozillaFirebird/plugins に置くと、JAVA プラグインがインストールされるはずなのですが、JAVA アプレットが動いてくれません。それで http://texturizer.net/mozilla/jp/firebird/faq.html#q2.2 で調べてみましたら、「Linux の古いディストリを使っている場合は、gcc3 サポートライブラリをインストールする必要があるかもしれません。これは gcc3.2 バージョンの Java プラグインが libgcc_s.so.1 を必要とするからです。」とありました。firefox 0.8 は gcc 3.2.2 でコンパイルされているので、おなじ gcc 3.2.2 でコンパイルされた j2re1.4 以降が必要なのです。Firebird をコンパイルした gcc のバージョンを知るには firefox のロケーションボックスに about:buildconfig と入れるとわかります。gcc version 3.2.3 と示されます。firebird と j2re1.4 とはマッチしているのですが、Vine が「古いディストリ」で、libgcc_s.so.1 が必要だったのです。それで、JAVA は OpenOffice では動いていましたから、OpenOffice に libgcc_s.so.1 があるはずだと狙いをつけて調べたら、OpenOffice.org1.1.0/program にありました。これを firefox/plugins にコピーしたら、めでたく JAVA アプレットが動いてくれました。

【User Agent Override】3-8-2004

Mozilla 系のブラウザでは、URL 欄に about:config と入れると、オプションでは設定できない、さまざまな設定を施すことができます。その中のひとつが general.useragent.override という値です。firefox では about:config と入れて現れた画面を右クリックして、New を選び、String に MSIE、Interga に 6.0 とすると、サーバーに対して Internet Explore 6.0 で閲覧しているかのように見せかけることができます。Microsoft のあるサイトでは、ブラウザをチェックして、IE でなければ閲覧できないようにしてありますので、そういったページを見るには、こうした対策が必要なのです。ただし、useragent.override を使うには、Option で JAVA を無効にしておかないと、firefox はクラッシュして立ち上がってくれません。これは、firebird のバグというよりは JAVA のバグだそうで、今の時点では直しようがありません。クラッシュした場合は、~/.phoenix/default/xxxxxxxx/prefs.js ファイルを開き、手作業で general.useragent.override の行を消すともとに戻ります。
この方法で、MSIE しか受け付けない私の NAS に入ってみました。初期画面は示されたものの、JavaScript が動かずコントロールはできませんでした。ふだんは役にたたない UserAgentOverRide の設定ですが、いつかは役立つかもしれませんので、レポートを書いておきました。

【Brother HL-1240 用プリンタドライバ】3-15-2004

Brother HL-1240 は私の二台目のレーザプリンタです。最初に買ったのは NEC のものなのですが、保証期間が過ぎたとたん壊れ、修理代のほうが新しく買うよりも高くつくというので、処分しました。その後、Brother HL-1240 を長く使っています。NEC と違ってとても頑丈にできていますし、トナーも長持ちしますし、ドラムもまだ大丈夫です。エントリー・レベルの機種にしてはちょっと図体が大きいのと、Linux 用のドライバが用意されていないのが不満でした。最近のレーザプリンタは、とてもコンパクトになりましたし、最初から Linux 用のドライバがついてきます。しかも Brother HL-1240 を買った値段のほぼ半値でもっと性能のいいものが出ています。「いいなぁ」と思いながらお店で眺めていますが、予算もないし、プリンタをネットワークにつなぎましたので我が家では一台だけしかいりませんし、それに、今のプリンタが健在なので、これを処分するのももったいないし、いまどき、古いものを引き取ってくれる危篤な人もまれになっているというので、当分 Brother HL-1240 を使い倒すことに心を決めています。そうなると、なんとしても HL-1240 をまともに使いたいと、Linux 用のドライバを探してみました。
すると、なんと Brother さんが、ちゃんとドライバを用意してくれていました。http://solutions.brother.co.jp/linux/lpr_driver.html から Red Hat 9.0/Mandrake 9.1/SuSE 8.2 用のファイル hl1240lpr-1.1.1-1.i386.rpm をダウンロードしました。これを解凍すると、/var/spool/lpd に HL1240 というディレクトリーが自動的にできます。しかし、私は、これをデフォルト・ドライバーとして使いたいので、HL1240 というスプールはきれいさっぱり消してしまいました。printtool を起動して、デフォルトプリンタ lp を選び、「編集」ボタンを押して、フィルタに /usr/local/Brother/lpd/filterHL1240 を指定しました。「了解」を押して lpd をリストートし、Post Script のテストページを印刷してみました。600 dpi できれいにプリントできました。しかし、テキストのテストプリントではまったく印刷できませんでした。UNIX/Linux での印刷は、PostScript での印刷が前提になっていますので、ghostscript を使って、印刷情報を変換していますので、この部分で、filterHL1240 がひっかかっているのです。それで、もとの設定 LaserJet 4 Pro に戻しましたが、何かの拍子に、これが 600 dpi になっていたので、こんどは 600 dpi での印刷ができてしまったのです。最初の設定で filterHL1240 を使うことによってプリンタがセットされたのだと思います。ところが、プリンタの電源が切れるともとのもくあみでした。私のプリンタはスリープモードがありますので、電源を入っぱなしにしてあります。こうすれば、LaserJet 4 Pro の設定のままで、600 dpi での印刷が可能です。しかし、いったん電源を切ると、この設定はもとのもくあみになります。printtool を起動し、フィルタに /usr/local/Brother/lpd/filterHL1240 と入れ、lpd をリロードし、アスキーのテキストファイルのテストプリントをしすると、何も印刷されませんが、プリンタはリセットされます。それからあらためて LaserJet 4 Pro に設定しなおすと、600 dpi での印刷ができます。しかし、電源を入れ直すたたびに、フィルタを変えて、テストプリントをやりなおすというのも、ダサイ話ですので、なにかウマイ方法がないかと模索中です。

【フォントのインストール】3-22-2004

プリンター 600 dpi できれいに印刷できるようになったので、日本語フォントもきれいに印刷したいと思い、Vine 2.5 CR についていた「リコー五書体」を Vine 2.6r3 でも使えるようにしてみました。
まずは、lxgothic.ttc 他のフォントファイルを /usr/share/fonts/TrueType にコピーしました。ここで、これらのフォントに対して font.dir を作らなければならないのですが、Vine 2.5 CR にあった font.dir を流用して、これをコピーしました。これで準備完了ですが、このままでは X では使えないので、/etc/X11/XF86Config-4 の FontPath に /usr/local/share/fonts/TrueType を追加しました。X を再起動して、gfontsel を起動すると、lx gothic, lx gothic ub, lx marugothic, lx mincho, lx pop と五つのプロポーショナル書体、三つのシングルスペース書体の計13書体が新しくインストールされているのがわかります。gfontsel の「フォント」欄のとなりにある「フォントスタイル」の jisx0208.1983-0 は全角文字、jisx0201.1976-0 は英数かな半角文字、iso10646-1、iso8859-1 は欧文フォントを表わします。それぞれに medium, medium italic, bold, bold italic のスタイルがあって、下の「プレビュー」欄に文字をタイプするとそれが示されます。さっそく Firebird の Sans Serif を ricoh-lx p gothic-jisx0208.1983-0 に変更しました。また、Gimp の「画像に文字を追加」機能でこれらのフォントを使うことができるか試してみましたが、うまくいきました。Gimp で印刷もしてみました。ギザギザが目立ちましたが、なんとか印刷もうまくいきました。
OpenOffice でも各書体を使うことができましたが、太字や斜体は使えませんでした。英文フォントでは使えるのに、和文フォントではどれもダメでした。もっとも、和文の斜体は読みにくいし、通常文字は明朝体、強調文字はゴシックと使い分ければいいので、あまり太字や斜体の必要性は感じませんが、他の人が作った文書を読むときには困ります。これにはどんな解決法があるのでしょうか。

【uuencode されたメールの読み方】3-29-2004

Sylpheed で受信したメールが

報告を送付します。添付ファイルをごらんください。
  
begin 666 report.doc
MT,\1X*&Q&N$`````````````````````/@`#`/[_"0`&```````````````!
M6$I4@C!",(HP?C!7,%\P;C!G,.5."TYK,/MMV$Y$,%\P5S!^,%DP`C )_PT`
MDC#T9FLP.VUZ=A935S !,(@PBC!?,$\P53"3,&XPNDY,,/I1+5Y7,!-F1#"(
M3#!",(HP`3!3,&XP]DYK,**55S!F,((P^E$M7@6 ;C"&=E4PDS!G, ]ABXEN
M,*1.VV.2,$0P7S!7,'XP5S!?, (P#0`-```P`# `, `P`# `, `P`# `, `P
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M, 14KS#I,+DP;C#%7X&)3#" ;E\P53",,'XP63"(,$8P:S !,%TP5S!F,%0P
M25G53FXPAG;8:4PP.TYK,$HP1#!F,'XP63!^,%DP-U^!,(DPC#!^,%DPB#!&
M````````````````````````````````````````````````````````````
=````````````````````````````````````````
`
end

というふうになっていました。さっそく山田さんに「添付ファイルが読めません」と連絡したのですが、同時に「もし、メーラの設定が uuencode になっていたら MIME に変えてください」とお願いしました。山田さんが Outlook Express をいじって MIME で再送信してくれましたら、今度は、添付ファイルを読むことができました。Sylpeed は uuencode に対応していないのです。

しかし、みんなが山田さんのように親切なわけはないので、私は次のようにして uuencode でエンコードされた添付ファイルを読むようにしました。
1. メール本文からエンコードされた符号をコピーし、エディタに貼りつけてそれを report.asc として保存
2. コマンドラインから uudecode report.asc とする
3. report.doc が出力される
report.doc というファイルメールは、uuencode されたラインの最初に定義されています。出力ファイル名を変えたければ report.doc を書き換えれば良いだけです。これで Sylpheed で受け取った uuencode を使った添付ファイルを読むことができます。

【USB メモリードライブ】4-5-2004

USB メモリードライブを買いました。オフィスと家とのファイルの持ち運びに使うためです。Iomega の 750MB ZIP ドライブもあるのですが、そんなに大きなファイルを持ち運ぶ必要もなく、普段はフロッピーディスクで間にあっているのですが、フロッピーだと、読み込み、書き込みが遅く、とくに Windows のエディタで仕事をしていて、バックアップをとるためにフロッピーがまわり出すと、入力を中断されてしまうので、フロッピーから USB ドライブに乗り換えることにしました。買ったのは、Iomega の Micro Mini 64MB USB2.0 です。この手のドライブは、ジャンパードライブとか、フラッシュドライブとか呼ばれていますが、私が見た同種のものの中では一番小さく、しかも、半額特価セールだったので、これにしました。USB のコネクターを保護するカバーは、回転式になっていて、キーチェーン着きです。私は車の鍵といっしょに腰にぶら下げています。オフィスのコンピュータは AT 仕様の年代もので、USB コネクターがなかったので、5インチベイに取り付ける USB コネクターをつけてあります。頻繁に取り外すのに、いちいちコンピュータの裏にまわらなければならないのも不便ですから。けれども、家にあるコンピュータは、裏にしか USB コネクターがありません。それで、USB エクステンション・コードを仕入れてきて、それを机の上に出し、そこに USB ドライブをつけることにしました。コードの先に端子がついているだけですので、車の鍵などがついた鍵束につけたまま USB ドライブをつなぐことができます。こうしておけば、車の鍵も見つけやすいので、一挙両得かなと思っています。
Linux での USB ドライブの設定は簡単で、
```
# makedir /mnt/usbdrv
```
として、/etc/fstab に次の行を加えるだけです。
```
/dev/sda1  /mnt/usbdrv  vfat  noauto,users  0 0
```
こうすれば、ユーザマウントができます。私はファイルマネージャーに X WinCommander を使っており、それに組み込まれたユーザマウント機能を使っています。
Iomega によると、Windows98 でもドライバーを入れれば使えるとありましたので、Iomega のダウンロードサイトからドライバーをダウンロードしようとしたら、なんと不具合があって、ダウンロードが中止されていました。しかし、二週間待って、やっとドライバーのダウンロードが再開され、Windows98 とのファイルのやりとりも問題無く出来るようになりました。

【Opera を使ってみて】4-12-2004

私はづっと Mozilla を使い続けてきたのですが、「Opera がいいよ。」という人がいて、Opera をダウンロードしてみました。以前インストールしようとした時、Qt ライブラリが無くてインストールできなかったのですが、今回、http://www.opera.com/download/ に Qt ライブラリを含んだ oprera-7.23-20031119.1-static-qt.i386-en.rpm を見つけたので、インストールしてみました。実行ファイルは /usr/lib/opera に、データファイルは /usr/share/opera にインストールされ、起動スクリプトは /usr/bin に、設定ファイルは ~/.opera に置かれます。キャッシュは ~/.opera/chache4 に保存され、他のブラウザとは違ってファイルタイプをつけて保存しますので、キャッシュの中から必要な画像を拾い出すことも可能です。
Opera はメーラなどが統合されていますので、メニューの部分が大きく、おまけに、わたしはフリーで使っていますので、広告がその場所をかなり占めています。Opera はウィンドウを最大にして使うことを想定しているようなので、ウィンドウのサイズを小さくしていくと、広告がアイコンを隠してしまいます。わたしは、スキンを、アイコンが Mozilla Firebird に似ている Quto Native を選びましたが、この設定では横幅 850 ピクセル程度でないとアイコンが隠れます。それに、たくさんのバーが出るので、実際の表示画面が小さくなってしまいます。それで、いくつかのバーは「表示しない」にしました。このあたりは、Firefox のほうが画面がすっきりしています。Opera は Firefox と同じくタブ式のブラウザですが、それだけでなく、子ウィンドウをカスケードやタイルにすることができます。画面の外観で面白いのは、アイコンの色合いを選ぶことができることです。スキンを変えなくても、ブラウザの雰囲気を変えることができます。これは Firefox にも欲しい機能です。日本語化キットもあり、ダウンロードした ja_442.lng を /usr/share/opera/locale に置いて、Oprera のメインメニューから Preferences → Languages から User interface language を ja_442.lng に選んでみました。すると「ホームページ」が「ホ＋ムペ＋ジ」となってしまい、具合が悪くなり、英語に戻しました。デスクトップに現われるオリジナルのアイコンは、Windows Maker にはちいさかったので、/usr/share/opera/images/opera_48x48.png を選びました。
ちょっと古い記事ですが、昨年4月30日に、Opera Software の Jon S. von Tetzchner 氏は、Opera のダウンロードで Windows と Linux の比率は 8:1 だと言っていました。今は、Linux の比率も上がっていると思います。Windows 版も Linux 版も同時にアップデートされているのはうれしいですね。これからは、Opera のようにまじめに Linux ユーザのことも考えて製品を開発してくれる会社が増えることを願っています。Opera には日本語フォントの扱いに問題があるようで、文字間隔がずれます。また、用紙を横置きにしての印刷もできないようです。再起動の時に、前回に表示した箇所を覚えていて、それを引き継いでくれるのは便利ですし、とても魅力的なブラウザですが、Linux で常用するには、ページをきちんと再現してくれる Mozilla Firefox のほうが、私には良いようです。

【bzip2 による圧縮】4-19-2004

以前、日本の郵便番号検索プログラムを perl で作りましたが、その時は、地名の読み方をデータに入れませんでしたので、データサイズはそんなに大きくならず、tar でファイルをまとめてもフロッピーディスクに楽々収めることができました。ところが、今回、郵便番号データを今年2月のものにアップデートした際、地名の読みもいれることにしました。そうしましたら、データ量が増えて、フロッピーディスクに入り切らなくなりました。
そこで、圧縮率の高い bzip2 を使って見ることにしました。
```
tar cvf yubin.tar ./yubin
bzip2 yubin.tar
```
とすると yubin.tar.bz2 が出来上がります。yubin.tar は 7.89MB ですが、yubin.tar.bz2 は 1.24MB で 84.14% の圧縮率です。ちなみに
```
tar cvfz yubin.tar.gz ./yubin
```
として、作ったアーカイブは 1.63MB でしたから、bzip2 のほうが gzip よりはるかに圧縮率がすぐれています。
yubin.tar.bz2 の解凍は、XWC ファイルマネージャーでは一発でできますが、コマンドラインからは次のようにしました。
```
bunzip2 yubin.tar.bz2
tar xvf yubin.tar
```

【id タグを使う】4-26-2004

HTML タグのひとつ、id タグは、name タグよりも便利に使えます。ウェブページをつくる時、目次の項目をクリックすると、そのセクションにジャンプするようにするのにこれを使いました。HTML 4.0 のリファレンスを見ると、「id タグに対応していないブラウザもある、id は A-Za-z で始まらなければならない」とあったので、ちょっと心配したのですが、FireFox 0.8 でも IE 6 でも大丈夫でした。id は数字だけでも動いてくれました。このタグは次のように使います。

OS の比較
<ul>
    <li><a class='edit' href="#win">Windows</a></li>
    <li><a class='edit' href="#mac">Mac</a></li>
    <li><a class='edit' href="#lnx">Linux</a></li>
</ul>
<p id="win">Pros:ソフトウェア、周辺機器が豊富。
Cons:安定性、拡張性に欠ける。</p>
<p id="mac">Pros:洗練されたインターフェースで使いやすい。
Cons:特定のマシンでしか使えない。マシン、ソフトウェアとも高価。</p>
<p id="lnx">Pros:安定性、拡張性に富む。ソフトウェアのほとんどが無料。
Cons:オフィス用のソフトウェアが十分でない。使いこなすのに知識が必要。</p>

【キーボードの話題】5-3-2004

前にも書きましたが、私は PFU 社の Happy Hacking Keybord を使っています。とにかく余分なキーがないのでとてもすっきりしていて、気持ちがいいのです。Windows 用のキーボードでは TAB キーの下に CAPSLOCK なるものがあって、これが「悪さ」をするので、使いにくくてしようがありません。CAPSLOCK が ON になっていると Canna でひらかな入力ができなくなりますし、たいていのパスワードは大文字、小文字を区別しますので、パスワードが全部大文字になってしまって「パスワードが違います」などと叱られます。CAPSLOCK を使うのは、住所データを入れる時ぐらいです。アメリカの場合、住所ラベルはぜんぶ大文字で、カンマやピリオドなしで打つと、郵便局は手紙を早く早く届けてくれます。HHK ではCAPSLOCK の位置にはちやんと CONTROL キーがあって、ほとんど指を動かすことなく、すべての操作ができます。WINDOWS ユーザでも、CONTOROL と CAPSLOCK をキーボードのディップスイッチや、ソフトウェアで入れ換えて使っているほどです。HHK で CAPSLOCK を使いたければ Fn + TAB で簡単に出来ます。ただし、ディップスイッチを調整する必要がありますが。私の設定は次の通りです。

スイッチ1	ON	（Delete を Back Space にする）
スイッチ2	ON	（Fn + TAB で CAPSLOCK にする）
スイッチ3	ON	（左変換キーを Fn にする）
スイッチ4	OFF	（Alt と変換キーを入れ換えない）

ところで、HHK の Professional が出ました。安物のキーボートは $5 や $10 でも買えます。そんななかで、$60 もする HHK を買うのには勇気が入りましたが、Professional はなんと 25,000 円もします。一桁間違えたのかとおもうぐらいの値段なのに、日本ですごく売れているとのこと。アメリカではまだ買えません。行政上の規制があって、親しい人に頼めば別かもしれませんが、日本に注文しても送ってくれないそうです。なぜ、こんなに高いかというと、キーボードに接点がないからなのだそうです。「無接点静電容量」（Non-contact electrostatic capacitive）キーボードというのだそうです。キーの移動時に生じる静電気容量の変化を利用してキーが押されたかどうか判定する方式なのです。HHK はキータッチが少し固いのですが、HHK Professional のほうはもうすこし柔らかく、長くタイプするにはいいだろうという感想がネット上にありました。
HHK Pro と同じ方式で、もう少し安いキーボードが東プレ（http://www.topre.co.jp）から出ています。Realforce 89（ND0100）は、テンキーを取り除いた製品で、コンパクトで良さそうです。「コンパクト」と言っても幅が 36 センチ、奥行き 17 センチで HHK の 29 cm x 10.5 cm にはかないません。このモデルでも CAPSLOCK と CONTROL は切替えられるようになっています。このモデルのキー配列が日本語用で、記号の位置など微妙に違うので、打ちにくいだろうなと思います。USB モデルもあるそうですが、USB だと Linux のインストール時に使えるのかどうか不安なので、PS/2 のほうがいいなと思っています。マウスがほとんど光学式になったように、キーボードも将来静電容量式になり、値段も下がるかもしれません。

【mplayer と xine の比較】5-10-2004

しばらくぶりに mplayer をダウンロードしてみました。http://ftp.icm.edu.pl/pub/linux/mplayer-rpms/mplayer.html にお手軽る rpm がありましたので、次のファイルをダウンロードしました。

mplayer-1.0pre4-1.i386.rpm	コマンドライン・プログラム
mplayer-common-1.0pre4-1.i386.rpm	共通プログラム
mplayer-gui-1.0pre4-1.i386.rpm	GUI プログラム（gmplayer）
mplayer-skin-default-1.0-2.noarch.rpm	GUI プログラムのスキン

mplayer には SDL が必要なので、http://www.libsdl.org/ より SDL 1.2 をダウンロードしました。lame, OGG vorbis などのオーディオ再生用ライブラリーや wincodecs は xine のインストールの時に入れておきましたので、

rpm -Uvh mplayer-common-1.0pre4-2.i386.rpm mplayer-gui-1.0pre4-2.i386.rpm mplayer-skin-default-1.0-2.noarch.rpm

で、gmplayer をインストールしました。

mplayer も xine もほとんど同じように Video, Movie ファイルを再生でき、画質などの優劣は感じられませんでした。ただ xine のほうが、mplayer よりも機能が豊富です。たとえば、xine はオーディオ CD を再生します。しかも、CDDB とコンタクトして、曲名のリストまで出てきます。DVD の再生では、ナビゲーションパネルが出ます。動画の一こまを保存するスナップショット機能もあります。プレイリストでは、mplayer のほうが使いやすいのですが、xine ではプレイリストから直接ファイルを再生できます。xine が機能が豊富な分だけ、立ちあがりは mplayer よりもすこし遅いように思います。

【cannya と cannaTool】5-17-2004

私は日本語入力に Canna を使っています。Vine ではこれがデフォルトですし、XZ で問題なく使えるので、ずっとこれを使っています。変換効率を上げるために自分なりのユーザ辞書を作っていますが、ユーザ辞書への単語登録に便利なものはないかと探して、cannya と cannaTool を見つけました。KannaDic というのもあるらしいですが、これは K Desktop でなければ使えないようなので、Window Maker 派の私は、今回は見送りました。
cannya は作者のページ（http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-SanJose/4514/monooki.html）から cannya-1.03.tar.gz をいただいてきて、指示どおりにして、簡単にインストールできました。コマンドラインで $ cannya user とすると、ユーザ辞書の一覧と単語登録用のボックスが一体になったものが現われます。最初、このボックスにいきなり読みと、漢字を入れ、「保存」を押したのですが、単語がまったく登録されず、戸惑いました。読みや漢字を入れる前に、編集メニューから追加を選ぶか、CTRL + A を押してからでないと、登録されないことがわかりました。登録ボタンのようなものがあればいいと思いましたが、漢字のボックスに、テキストファイルから単語を切り貼りできるのは便利です。
次に同じようなツールである cannaTool を試しました。これは、ruby プログラムで、ruby-gtk が必要とのことで、まず、ruby-gtk のインストールからはじめました。ruby-gtk-0.34.tar.gz は sourceforge.net にあります。次に cannaTool-1.2 をインストールすると、

【Canna 3.7p1 のインストール】5-24-2004

前回、cannya のインストールに関連して、今年の 1月に Canna が 3.6 から 3.7p1 にアップデートされているのを知りました。sourceforge.net から Canna37p1.tar.bz2 をダウンロードして早速インストールしてみました。インストールの前に Canna.conf を調整するようにとあったので、143行目を次のように書き換えました。
```
cannaPrefix = DefCannaPrefix
　　↓
cannaPrefix = /usr
```
これで、現在のシステムと同じ位置にファイルが入りますから、調整なしで使えるはずだと見当をつけたわけです。あとは、指示通り
```
$ xmkmf
$ make canna
$ su
# make install
# make install.man
```
としました。
システムを再起動して、エディタを開いて、日本語を入力しようとしましたが、漢字に変換されません。古いユーザ設定ファイル .canna のまま使っていたのですが、そこに登録されている gcanna 辞書が、Canna3.7p1 には含まれていないからでした。それで、辞書のディレクトリー /usr/share/canna に gcanna とユーザ辞書をインストールすることにしました。gcanna は cannadic-0.95b.tar.gz を http://cannadic.oucrc.org からいただいてきました。gcanna のインストールについては、くわしい説明が tar ファイルに同封されていましたので、そのとおりにしました。ユーザ辞書は /var/lib/canna/dic/user/ から移動させただけです。Canna3.6 で使っていた /usr/lib/canna と /var/lib/canna は、不要になったので、削除してしまいました。
これでいままでと変わらず Canna が使えるようになりましたが、辞書のマウント/アンマウントをしても、その設定は、ログアウトしてしまえば、もとにもどってしまいます。つまり、.canna には記録されないのです。しかたがないので、アンマウントしたい辞書は直接 .canna を書き換えて設定しました。新しいバージョンになって変換効率があがったわけではありませんが、辞書回りの間違いの訂正がされているようで、気分的にすっきりして Canna を使い続けています。

【cdparanoia と cdda2wav】5-31-2004

今、オーディオ CD から MP3 ファイルを抽出する作業をしていますが、なにせ CD が36枚もあるので、perl でプログラムを書いて、自動的にファイルを作成するようにしています。オーディオ CD から wav への変換には cdparanoia を、wav から MP3 へは gogo を使っています。gogo は高速変換してくれるので、とても気に入っていますが、cdparanoia は良くエラーを出して、私の cd-rom ドライブはしょっちゅうブンブン音を立てててなかなか先に進んでくれないのです。それで、cdparanoia の代わりに cdda2wav を使ってみました。cdda2wav は Xcdroaster を入れた時に導入しましたので、今回インストールせずに済みました。cdda2wav も cdparanoia と同様、root 権限でないと動きません。次のように、SCSI のデバイスを指定して、トラックごとに audio_01.wav, audio_02.wav, ... というファイルを作るオプション、-bulk をつけて使っています。
```
# cdda2wav -balk -dev=0,0,0
```
cdparanoia から cdda2wav に変えてからは、変換がとてもスムースになり、cd 一枚の変換が 15分で完了するようになりました。
cdda2wav は多機能で CDDB にも対応しています。私は次のように www.freedb.org を指定しています。
```
# cdda2wav -balk dev=0,0,0 -cddb=0 -cddbp-server=64.71.163.204 -cddbp-port=8880
```
検索結果は audio.cddb ファイルと audio.cdindex に保存されます。そのうち、これを使って、perl で音楽 CD 用の MP3 変換プログラムを書いてみようと思っています。

【CDDB を利用した MP3 コンバータ】6-7-2004

先週、「cdda2wav の CDDB 検索機能を利用した音楽 CD 用の MP3 変換プログラムを書いてみようと思っています。」と書きましたが、次がそのプログラムです。

#!/usr/bin/perl
# cdda2wav と gogo が必要
# 変換する CD のトラックを得る
($track) = @ARGV;
chomp $tarck;
# 入力したトラックナンバーが数字でなかった場合
if (!($track =~ /[0-9]+/)) {
    print "Enter track number.\n";
    exit 0;
    }
# 指定したトラックを cdda2wav で読み込み、あわせて CDDB から曲名を得る
system "cdda2wav dev=0,0,0 track=$track+$track -cddb=0 -cddbp-server=64.71.163.204 -cddbp-port=8880";
# 曲名を記録したファイルを開く
if (!(open TXT, "audio.inf")) {
    print "Cannot open \n";
    exit 0;
    }
# CDDB が曲名を得られなかった場合の曲名
$tracktitle = "music";
# ファイルから曲名を取り出す
foreach $line (<TXT>) {
    chomp $line;
    if ($line =~ /^Tracktitle=\t/) {
        $tracktitle = $';
        # 曲名の引用符を取り、空白をアンダースコアに変える
        $tracktitle =~ s/'//g;
        $tracktitle =~ tr/ /_/;
        last;
        }
    }
# mp3 への変換 -b の後はビットレートの数値
# 音楽の場合は 64 か 128 が良い
system "gogo -b 64 audio.wav $tracktitle.mp3";
# 終了後の CD の取り出し
system "eject";

全曲まとめて変換する場合は、最初の曲を読み込んだ後、audio.cbbd から一度に曲名を取り出し、各トラックに割り振ればいいでしょう。そのプログラムはそのうち「私の真珠箱」に載せておきます。

【ALSA のインストール】6-14-2004

http://www.vector.co.jp/vpack/filearea/unix/ に「としおのサウンドレコーダ」というのを見付けました。これは、音声をオーディオ CD などを焼くときに使う中間形式のファイル WAV に変換して録音、編集するものです。（WAV というのは名前から分かるように Windows で使っているファイル形式で、MS Free を謳っている Penguin Club としては、あまりおもしろくはないのですが、これが一般化しているので、しょうがないかと思っています。）Vector Soft Library でのバージョンは 0.0.5 でしたが、作者のホームページ（http://www.geocities.jp/toshio16369/）では 5月20日に 0.0.9 がアップロードされています。
このプログラムはすでに実行可能なファイルで提供されており、ダウンロードした 040520a1.tar.gz を解凍してできたディレクトリ t11 を動かせばすぐ使えるようになっています。ただし、qt ライブラリと alsa ドライバが必要です。qt は Vine Plus から qt-3.2.3-0vl1.i386.rpm をもらってきて、簡単インストールをしました。alsa も同じように Vine Plus から alsa-drivier-1.0.4-0vl2.13.i386.rpm をもらってきてインストールしたのですが、エラーが出ました。alsa はカーネル・モジュールを使うので、プロセッサの違いによってインストールできなかったのでしょう。それで、rpm のかわりに src.rpm を使うことにしました。まずは、alsa-drivier-1.0.4-0vl2.13.src.rpm を
```
# rpm --rebuild alsa-drivier-1.0.4-0vl2.13.src.rpm
```
とすると、/usr/src/redhat/RPMS/i386 に alsa-driver-1.0.4-0vl2.13.i386.rpm ができあがりました。私のマシンの環境にあわせて作られた rpm ファイルを使って、alsa-driver をインストールし、
```
# /usr/sbin/snddevices
```
を実行して、alsa が使うデバイスを作りました。次に alsa-lib-1.0.4-0vl1.src.rpm から同様に alsa-lib をインストール。ライブラリーにパスが通るように、
```
# /sbin/ldconfig
```
を実行。それから alsa-oss-1.0.4-0vl1.src.rpm と alsa-utils-1.0.4-0vl1.src.rpm からそれぞれのプログラムをインストールしました。そして
```
# /usr/sbin/alsaconf
```
とすると、自動的にカードが検出され、alsa が使えるようになります。ただ、alsa の最初の起動時には、ミキサーのボリュームがゼロになるので、調整しないと、alsa が入っていても音がでません。

【としおのサウンドレコーダ】6-21-2004

ALSA が入りましたので、t11 を試してみました。プログラムはデスクトップいっぱいに現れます。ウィンドウサイズは固定で、変えられないようです。録音するには、メニューの「ファイル」から「新規作成」を選び、適当なファイル名 test.wav などをつけました。ファイル名を指定しておかないと、録音されませんので、起動時に
```
t11 untitled.wav
```
などと、臨時ファイルを指定して起動すると良いと思います。「録音待機」を押すと、入力信号の波形が現れます。私は Real Player で MP3 を再生しながら、ミキサーで音量を調整しながら、レベルをあわせ、ここからというところで、「録音開始」を押しました。録音を停止すると、そこまでの部分がひとつのトラックになり、その後に次々とトラックをつなげていくことができます。トラックを結合したり、分離したりもできます。トラックの分離機能を使って、不要な部分をひとつのトラックにし、それを消すと不要部分のカットができます。使い方は慣れないとわかりにくいですが、サウンドファイルの一応の編集作業ができます。
MP3 ファイルを編集するには、MP3 ファイルをいったん WAV ファイルに変換します。MP3 から WAV への変換は mpg123 でできます。mpg123 はたんなるプレーヤーだけでなく、音声ファイルコンバータでもあるのです。ご存じでしたか？
```
mpg123 --wav wavmusic.wav mp3music.mp3
```
とすれば、mp3music.mp3 が wavmusic.wav に変換されます。MP3 を他のプログラムで再生しながら t11 で録音すれば、演奏が聞こえますが、この方法では演奏は聞こえません。しかし、t11 を使うようにもはるかに早くファイル変換をすることができます。t11 で MP3 を扱うもうひとつの方法は、メニューの「ファイル」→「末尾にインポート」の「外部コマンドから」を選び
```
mpg123 --wav - import.mp3
```
などと指定すれば、MP3 を wav に変換して、それを読み込んでくれます。上記のコマンドは「import.mp3 からの入力を WAV に変換して標準出力に吐き出す」という意味です。t11 のトラックを MP3 に出力したい場合は「ファイル」→「トラックをエクスポート」→「外部コマンドへ」を選び
```
gogo -b 64 stdin export.mp3
```
とすれば、MP3 を作成できます。こうした変換作業なしで、直接 MP3 を編集できたら便利かと思います。t11 は ogg/vorbis ファイルなら、直接インポート、エクスポートができるようになっていますから、MP3 ファイルに対しても同じことができるのでしょうが、MP3 に関する特許権の問題がからんでくるので、この機能をわざと含めなかったかもしれません。もっとも、MP3 よりも ogg のほうが音質が良いようなので、馬鹿でかい WAV ファイルでなく、ogg で保存しておいたほうが、ハードディスクの節約にはなります。ただ、今のところ、私の環境では vorbis-tools をインストールするのに、ライブラリーの不足で、できないでいますので、WAV から ogg への変換が t11 に頼らなければならないので、vorbis-tools のインストールに成功したら、そうしようと思っています。トラックの末尾のフェードアウトや、冒頭のフェードインが出来たら、もっと編集が楽しくなるだろうと思いました。そのうち、としおさんがこうした機能を含めてくださるでしょう。

【アップデート情報】6-28-2004

5月21日、OpenOffice が少しだけバージョンアップして 1.1.0 から 1.1.1 になりました。http://ja.openoffice.org からダウンロードしました。ダウンロードした tar.gz ファイルを解凍すると、install というディレクトリができます。その中の setup を実行すると、グラフィック・モードのインストレーション・プログラムが動きます。Java 実行環境も 1.1.0 と違って自動的に認識してくれました。私はユーザ権限でインストールしましたので、~/OpenOffice.org.1.1.1/soffice を実行して、OpenOffice を立ち上げました。起動スプラッシュが変わりました。起動が早くなったような気がします。私のシステムでは、印刷がうまくいきませんが、いったん PDF にエクスポートすれば、印刷が可能になります。以前は、PDF へのエクスポート時にあった「フォントの汚れ」がとれました。
5月29日、Sylpheed もバージョンアップしていました。大きな変化はみられませんが、Linux で定番となった Sylpheed もいよいよ 1.0 に近付いてきました。アドレスブックにいくつか改良して欲しい点があるのですが、今回は、アドレスブックには手がつけられていません。1.0 では、メインのアドレスを変更したらグループのアドレスも自動的に変更されたり、アドレスの検索ができるなどの機能が働くことを期待しています。
6月14日、Mozilla Firebird 0.9 が出ました。GTK2 版なので Vine では試すことができませんでしたので、最新の SuSE 9.1 で試してみました。テーマのダウンロード、ブックマークの編集など随所に工夫がこらされ、とても使いやすくなっていました。設定ファイルもユーザディレクトリの .mozilla ディレクトリを使っており、プラグインも素直にそこに入れることが出来るようになりました。GTK2 がポピュラーになると、Vine でも当然 GTK2 を入れて欲しいと思うようになります。今、Vine 3.0 にむけてβ版が出ています。まだ試していませんが、Vine 3.0 では GTK2 が使えるのでしょうか？
さて、6月22日、XZ の試用期限なしの版が出ました。「ヘルプ」によると「試作評価版」となっていますが、試作品とは思えない出来上がりで、私はこれなしでは何もできないといった感じです。ダウンロード先は、http://www.villagecenter.co.jp/soft/xz/files/xz_tar.gz です。Firefox 0.8 でダウンロードしたら、gzip ファイルではなく tar ファイルになってしまっていましたので、xz.tar と名前を変えて保存し、tar -xvf xz.tar として解凍しました。Firefox 0.9 では gzip ファイルのままダウンロードできました。Firebird 0.8 が自動的に unzip してしまったものと思います。私は解凍したものをあらためてアーカイブし、xz.tar.gz として保存し、tar -xzvf xz.tar.gz とすると、xz ディレクトリーを作ってその中にファイルを解凍するようにしてあります。


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Linux Memo 2004年1～6月分